Deep Story

ジュエリー深掘り

青だけではないサファイア。自分に似合う色を探して

Text=Ikuko Watanabe


9月の誕生石サファイア。代表的な色ブルーの他に、7種以上の色があります。いずれも硬度がダイヤモンドの次に高く、ジュエリーに彩りを添える宝石です。

サファイアの石から思い浮かべるのは、深く澄んだブルー。矢車草の青と表現されますが、この花を文字から想像するのは花が詳しい人でなければできないこと。ヤグルマギクは菊の一種でいろいろな色があり、青はそのひとつ。インドとパキスタンの国境にそびえる山岳地帯でかつて採取されたカシミールサファイアの最高級品は、そのクリアで深い青は気品にあふれ、まさに自然の不思議としか言い表せません。

イギリス王室にまつわる有名なサファイア

ブルーが好きな筆者が初めて購入したカラーストーンもブルーサファイアでした。ブルーサファイアで世界的に有名なのは、イギリスのダイアナ妃の婚約指輪。このブルーサファイアはロイヤルブルーサファイアと呼ばれます。キャサリン妃がリングを継承し身につけて、初めて公の場に現れた時、イギリス国民は嘆いたそう。というのもダイアナ妃の結婚は決して幸せではなかったから。ですが、そのような不安を乗り越え、夫に愛され、3人の子宝に恵まれ幸せな家族を築いています。早く病気から回復して、イギリスのシンボルとして元気に活躍して欲しいものです。

もう1つイギリス王室にまつわる有名なサファイアを紹介しましょう。それは「ザ・ブルー・ベル・オブ・アジア」というスリランカ産の395.52カラット、クッションカットのブルーサファイアです。1926年にスリランカで約400カラットで発見され、今の形にカットされたのち、イギリスのモーリス自動車会社の創業者が購入しました。1937年のエリザベス2世の戴冠式にプレゼントすることを考えたいたそうですが贈ることはせず、2014年、クリスティーズオークションに出品され、1700万ドル(約24億円)でサウジアラビアのコレクターの手に渡りました。

ファンシーカラーサファイア の魅力

ブルーサファイアの次によく目にするのは、ピンクサファイア、イエローサファイア 、オレンジサファイアでしょう。メレが多く、ジュエリーのデザインを彩りを添えています。たまにダイヤモンドの代わりにホワイトサファイアが使われることもあります。これらはファンシーカラーサファイアを呼ばれます。

ファンシカラーサファイアの中で、人気が高いのはスリランカで産出するパパラチアサファイア。ピンクとオレンジが混じったような色合いは、ハスの花を思い出させます。スリランカでパパラチアは「ハスの花」を意味します。希少性が高い宝石のため、ショップで一般的に出回るものではなく、コレクションとして量産されるジュエリーには使われません。多くは1点もののジュエリーです。パパラチアサファイアは上品でプリンセスのような気分をもたらせてくれる宝石です。

パパラチアサファイアのリング

パパラチヤサファイアは、ファンシーカラーサファイアの中で一番人気のサファイア。かつてスリランカだけで産出し、睡蓮の花の色に似ているため、スリランカのシリハリ語で「蓮の花」を意味する「パパラチャ」と名付けられました。

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ブルー系宝石のネックレス

ブルー系の宝石で描いたフラワーモチーフのトップ。アクアマリン、ブルートパーズ、サファイア、タンザナイト、ラピスラズリを用いています。

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Makiko Takahashi シルバーxプラチナイヤリング(ピアス)

シルバーにプラチナをプラスした独自開発の素材。真っ白なシルバーとダイヤモンドが耳元で輝きます。イヤリング、ピアス。オーダーで製作します。

シルバーメッシュネックレス

しっとりとしたつけ心地は、チェーンネックレスを得意とするイタリア製ならでは。1.5cmと幅がありますが、装着感は軽やかです。イタリア製。

ビザンチンスタイル シルバーネックレス

ビザンチン様式といわれるクラシックなチェーンを、モダンにアレンジしたネックレスです。チェーンのデザインが個性的です。ビザンツ帝国(東ローマ帝国ともいう)は1453年に滅亡し、ヨーロッパに逃れた人々によって独特の芸術文化がもたらされた。

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