羽根をモチーフにしたミキモト(Mikimoto)の新作ハイジュエリー。パール、ダイヤモンド、カラーストーンで普遍的な美の世界を表現
Written by MACHIDA Akemi
日本が誇るブランド、ミキモトが2020年10月に発表する新作ハイジュエリーには、平和や幸福、さらなる飛躍への想いが込められています。
オパールやひすい、サファイアなどを使用した羽根のモチーフは、卓越した職人技により立体的で繊細なジュエリーに仕上がりました。
パールの美しさを追求し続けている日本のトップジュエラー、ミキモトが2020年10月10日に新作ハイジュエリーを発表します。今回は、伝統的な羽根をモチーフとした「Mikimoto Feather Collection」を中心に、パールやダイヤモンドのみならず、オパール、ひすい、タンザナイトなどさまざまな宝石を使用しており、それらのハイジュエリーには平和や幸福、さらなる飛躍への想いが込められています。
大粒のブリリアントカットのダイヤモンドを、柔らかなフェザーモチーフで包んだボリューム感のあるリングは、一瞬目にしただけでしっかりと記憶に残るジュエリーです。デザインはセンターのダイヤモンドを取り囲むようにアーム部分にフェザーモチーフを添わせた優しい印象のものですが、エネルギッシュな力強さも感じます。よく見ると羽根のアウトラインには、ミキモトが得意とする細かなミル打ちが施されていて、隅々まで緻密に作られているのがわかります。
見る角度によって違った色を見せるオパールや、ラベンダー色のひすいなどさまざまなカラーストーンを添えた華やかな羽根のブローチも素敵です。羽根はミキモトが古くから大切に手掛けてきたモチーフです。硬くて重さのある貴金属で、いかに軽やかな羽根のジュエリーを作るのか、これは経験を積んだ一流の職人にしかできない技です。風向きによってふわりと羽根の上部が反り返るような細かな描写にもこだわっています。
きもの文化だった日本では昔、西洋式のジュエリーをつける習慣がありませんでした。1883年(明治16年)、鹿鳴館が開館すると華族の女性たちは西洋から持ち込まれた指輪やネックレスをつけるようになります。その10年後の1893年、ミキモトの創業者、御木本幸吉が世界で初めて真珠の養殖に成功。ジュエリー作りの知識を得るため、技術者をヨーロッパに派遣します。そこで当時ヨーロッパで流行していたアール・ヌーヴォーやアール・デコなどのデザインを技術者たちが習得し、日本と西洋を融合したジュエリーを制作し始めるようになります。それは「ミキモトスタイル」と呼ばれ、今も受け継がれ世界でも高い評価を得ています。
パールは、色、形、大きさなど1つ1つ違いがあります。その違いを見分け、全体的に均一に整った美しさを持つパールを選別するのもミキモトのベテランの職人です。6連のパールの上に、ダイヤモンドでかたどった雫型のフォルムを据え、その内側にダイヤモンドやパールをセットしたネックレスは職人技の極み。躍動感あふれる雫のデザインは視覚に訴え、清楚なアコヤ真珠の輝きをより一層高めます。アコヤ真珠のサイズ、品質をこれほどきちんと揃え、完璧なグラデーションを実現できるのは、国際的なジュエラーの中でもミキモトくらいでしょう。
8連もの真珠から滴り落ちるように輝くタンザナイトのネックレスも気品に溢れています。深い海の青さを思わせるタンザナイトと、真珠の内側から発せられるような白の美しさに視線が奪われます。
ミキモトと言えば、コンクパールも有名です。コンクパールはカリブ海に生息するピンク貝からしか採取できない天然もので、養殖ができないため大変希少です。天然ならではの艶やかなピンク色を放つコンクパールのジュエリーには、ダイヤモンドもその輝きに負けない高品質なものをセレクトしています。
120年以上の歴史を誇るミキモト。伝統技術は継承され、時代の先を見据えたクリエイティブな制作と、職人たちの新たな技術への挑戦は今も続いています。ミキモトならではの美意識がぎっしり詰まった新作ハイジュエリー。大空高く羽ばたくイメージの羽根のモチーフのジュエリーは、先行き不透明な時代であっても、未来に向かって飛躍できるような力を与えてくれます。
お問い合わせ:ミキモト カスタマーズ・サービスセンター
フリーダイヤル 0120-868254