No.13 ベルギー ・アントワープでヴィクトリア&アルバート博物館の企画展
BJI ブログ No.13
現代美術や各国の古美術、工芸、デザインなど多岐にわたる400万点の膨大なコレクションを所蔵するイギリスの国立博物館、ヴィクトリア&アルバート博物館(以下V&A)。
その中にあるロザリンド&アーサー ギルバートコレクションが、3月5日(金)から4月15日(月)までベルギー・アントワープにあるDIVAダイヤモンドジュエリー&シルバー博物館(以下DIVA)で展示されます。
このコレクションは、2001年イギリス王室からナイトの称号を授与されたサーアルバート ギルバート(1913-2001)と彼の最初の妻ロザリンド(1913-95)が蒐集した品々で1996年にイギリスに寄贈され、2008年からV&Aで展示されています。
コレクションの名を冠したギルバート夫妻は、1930年代ロンドン、ファッション業界において成功をおさめ、1949年アメリカ、ロサンゼルスに移転。ビバリーヒルズの不動産開発ビジネスでさらに巨万の富を得、1960年代には専門家のサポートの下、世界を旅して美術品の蒐集を始めました。
16世紀から20世紀ヨーロッパで作られたゴールドやシルバー製品、エナメルでできた細密画やゴールド製のボックス(嗅きたばこの入れ物)やモザイクなど、「美しいものが大好き」な彼らが40年にわたって集めた品は、なんとおよそ1000点!
ロシアのエカチェリーナ2世、第3代プロイセン王フリードリヒ2世、ナポレオン ボナパルト等が所蔵した品々など歴史的にも貴重なものばかりです。
長年アメリカ、ロサンゼルス州立美術館に展示されていましたが、1995年妻のロザリンド亡き後、彼の生まれ故郷であるロンドンへ移送されました。
同コレクションのすべてがヨーロッパで展示されるのは今回のDIVAが初で、今後アメリカやアジアでの巡回展が企画されているそう。日本でも見られるといいですね。(C)
TOP画像:Cover catalogue / Masterpices in Miniature