ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)のハイジュエリーは、アールデコの雰囲気を感じさせるシグネチャー「V」
Written by MICHIDA Akemi
よりよい未来のために環境保護などの取り組みを推進するルイ・ヴィトンのハイジュエリー。社会で活躍する女性がさまざなシーンで身につけられる「PURE V(ピュアV)」。
ハリウッドスターやアーティスト、トップアスリートから絶大な支持を得ているルイ・ヴィトンから、ハイジュエリーコレクション「PURE V(ピュアV)」が登場。これは2014年のハイジュエリーコレクション「Acte V(アクトV)」のアイコニックなルイ・ヴィトンのシグネチャー「V」を再解釈したもので、ホワイトゴールド、ダイヤモンド、オニキスが描く印象的な「V」のラインが肌の上でゴージャスに煌めきます。
そのグラフィカルな「V」をデザインしたのは、2018年からルイ・ヴィトンのウォッチ&ファインジュエリー コレクションのアーティスティック・ディレクターを務めるフランチェスカ・アムフィテアトロフ。東京で生まれ、ロンドンで育った彼女は、さまざまなラグジュアリーブランドのデザインを手掛けてきたキャリアの持ち主で、以前ティファニーでデザイン ディレクターだったことをご存知の方も多いでしょう。
ルイ・ヴィトンの伝統を継承しながら、「V」のシグネチャーをよりモダンにアップデートさせたハイジュエリー。インスピレーションの源は「1920~30年代にメゾンの3代目、ガストン-ルイ・ヴィトンが自身のラゲージに描かせた、アールデコの雰囲気を感じさせる『V』シグネチャーです」とフランチェスカは語っています。彼女は、社会で活躍する女性が必要としているものは何かを考え、リモートワークからプライベートでも着用できる上品なタキシードジャケットにも映えるような、シックでエッジィなハイジュエリーを誕生させたのです。
ネックレス、ブレスレット、リング、そしてイヤリングは、ホワイトゴールドとダイヤモンドの白一色のバージョンと、オニキスのブラックが入ったバージョンと2つのデザインで展開。ブリリアントカットのダイヤモンドを全体にセットし、中央から2カラットのペアシェイプが滴り落ちるようなデザインのネックレスは、ダイヤモンドの強い輝きが存分に活かされています。
バゲットカットやトライアングルカットのダイヤモンドに、オニキスを取り入れたジュエリーは、1920年代の活気に溢れたフランスで当時、白と黒のジュエリーが流行しましたが、その当時のジュエリーを彷彿とさせるデザインです。
サステナブルという言葉を最近ジュエリー業界でもよく耳にするようになりました。ルイ・ヴィトンは、早くから環境や仕事のやり方に疑問を持ち改善を重ねてきたメゾンです。2012年には、鉱物の採掘から製品の販売にいたるまで、倫理や労働、環境などの基準を満たした企業のみを評価する、レスポンシブル・ジュエリー・カウンシル(RJC:責任あるジュエリー協議会)の認証を取得。世界の模範となるサステナブルな取り組みが評価されています。
ジュエリーがどこから来たのか、それを知ることは重要なことです。欧米の富裕層は、自然環境などのサステナブルな問題に関心が高いので、ハイジュエリーを選ぶ際、その宝石がどこで採掘され、どういう過程を辿って作られたのかについてよく知らずに購入することはありません。ルイ・ヴィトンの会長兼CEOのマイケル・バークは「優れたデザイン、持続可能な取り組み、そして良いビジネスはすべて隣り合わせです」と述べ、環境への新しいアプローチを進めています。
取材協力:ルイ・ヴィトン