No.48 ロシア人が手がけるニューヨーク産の合成ダイヤモンドジュエリー
BJI ブログ No.48
最近ニューヨークでは、ダイヤモンドのファインジュエリーで合成ダイヤモンドを使っているジュエリーショップが話題となっています。
ブランド名は、フランス語で魂を意味する Âme(アーム)。ロシアのモスクワダイヤモンドブース代表、Alex Popov(アレックス ポポヴ)によって2019年に設立。デザインと技術両方を兼ね備え、素材はエシカルを意識し「ニューヨークで作られる合成ダイヤモンド」のみを使用したジュエリーとして、4月にロサンゼルスに旗艦店がオープン。2020年初頭にはニューヨーク、ソーホーにもコンセプトショップとショールームがオープンしたのですが、コロナウイルスにより一時的に閉鎖、ワクチン接種が進んだ状況を見て2021年7月1日、再開されることになりました。
同社のデザインを手がけるのは、ニューヨーク育ちのクリエイティブディレクター Elinor Avni(エリノア アヴニ)。もともと建築関係の勉強をしていた彼女はインテリアデザインで賞を受賞、建築業界で9年のキャリアを経た後、ジュエリーやアクセサリーのデザインに方向転換しました。芸術や建築、旅行、そして周囲の女性たちから大いに刺激を受けていた彼女にとって、ジュエリーデザイナーになるのはごく自然なことだったそう。
現在展開しているコレクションは、六角形の形が印象的なAngle(アングル)、サークル型の枠にダイヤモンドをセットしたTotem(トーテム)、S字の知恵の輪のようなフォルムが楽しいQ、3つのダイヤモンドを組み合わせたTrio(トリオ)の4つ。
いずれもメタルはK18イエロー、ホワイト、ピンクゴールドを使用、そこにダイヤモンドがセットされていて、華奢でエッジが効いた都会的なデザイン。ひとつ、ひとつ丹念に選び抜かれた素材を斬新かつモダンなジュエリーへと昇華していくというアヴィニのスタイルが反映されています。
彼女のジュエリーは、マーク ジェイコブスの2019年スプリングコレクションにおいて女優のゼンデイヤが身に着けて出席。他にもスーパーモデルのジジ ハディッドやジゼル、アン ハサウェイ、ルーシー リュウといったハリウッド女優にもファンがいます。
Âmeの狙いは、合成ダイヤモンドを使うことによって顧客にエシカルな選択を提供するというだけではなく、Âmeのブランドを冠した今までとは違う新しいダイヤモンドの形を作ることによってジュエリーのデザイン性も高めていくことだそう。
シンプルでスタイリッシュなデザインは魅力ですが、価格帯は日本円にすると38万円くらい~と合成ダイヤモンドとしてはちょっとお高め。これから先どんな戦略で進んでいくのか気になるところです。(C)
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トップ画像:Âme Jewelry homepage