No.100 豪華絢爛、26,000個以上の宝石がちりばめられたタペストリー、近々米国デビュー?!
BJI ブログ No.100
毎年、2月前半に3週にわたって開催される世界最大規模のミネラルショーで知られるアメリカ・アリゾナ州ツーソン。そこに世界各地から集められた鉱石や隕石を展示するAlfie Norville Gem&Mineral Museum(アルフィー ノーヴィル宝石・鉱物博物館)があります。
1月27日付の『National Jeweler』誌のサイトによると、最近、その博物館に色とりどりの宝石がセッティングされたタペストリーが保管されたということです。
タペストリーは、世界各地のギャラリーオーナー、美術館の学芸員、ジュエリーデザイナー、宝石のコレクターを相手に美しい宝石を提供している Somewhere in the Rainbow(虹のどこかに)という宝石蒐集機関が手配したもの。
タペストリーは、パリの宝石商クリストフォルが1980年代にある貴族のために制作した「ロイヤルタペストリー」に近年になって手が加えられたもので、イエロー、ピンク、ブルーのサファイア、ルビー、エメラルド、ダイヤモンドの合計26,649個の宝石がちりばめられたゴージャスなもの。
宝石はサイズが一致するように調整されており、重さはそれぞれ約0.5カラット。タペストリーの上には手作業による10万個以上のK18ゴールドの爪があり、宝石はそこに丁寧に留められています。手触りがとても滑らかで、キュレーターのシェリー サージェント氏は「シルクをかぶせたとしても、爪に引っ掛かることはありません」と説明します。
タペストリーのサイズは、42×24inch(約106 x 60cm)、重量は40ポンド(18.14kg)強。宝石の調達とカットに5年を要し、さらに5人の熟練した職人が18カ月間を費やして完成させました。
その後、最初の持ち主は現在所有している個人コレクターへ売却。コレクターは2010年この作品を見せるためサージェント氏に連絡を取り、数年前再び彼女とアルフィー ノーヴィル宝石・鉱物博物館のマネージャーであるエリック フリッツのもとを訪れ、期間限定で新しい博物館にタペストリーの展示をしたいと申し出ました。
最終的には、1年の契約で博物館での展示が決定したのも束の間、世界はコロナ禍となり、スイスのジュネーヴからアリゾナにタペストリーを安全に届けるためには様々な問題にぶつかりましたが、作品は無事ツーソンに到着。
タペストリーは現在アルフィー ノーヴィル宝石・鉱物博物館に保管されているようで、一般公開が待たれています。
コレクターは1年の契約では短いと気づき、少なくとも2024年3月までアメリカで展示予定ですが、展示期間はさらに伸びる可能性もあるそうです。2年先まで展示予定なら、アメリカに見に行くこともできそう。ぜひ身近で見てみたいものです。
TOP画像:https://www.nationaljeweler.com/
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