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No.147 テニスブレスレットが新解釈で蘇る!クリス・エバート、ジュエリーデザイナーとコラボ

BJI ブログ No.147

それは 1978年USオープンの試合中でのこと。当時活躍していたテニスプレーヤー、クリス・エバートが、テニスコートで激戦を繰り広げていたのですが、突然試合を中断し審判員にタイムアウトを要求しました。その理由は、彼女が試合中に着用していたベゼルセッティング(ダイヤモンドのふちを地金で取り囲む留め方)によるダイヤモンドブレスレットの留め金が壊れ、手首から滑り落ちてしまったため、次のプレーの前にブレスレットを探したかったから。

問題のブレスレットは、1920~30年代のアールデコのころに登場した「ダイヤモンドライン」または「エタニティブレスレット」として知られていた小粒のダイヤモンドを隙間なく全周にセットしたデザイン。

彼女が試合後のインタビューで落としたブレスレットを「テニスブレスレット」と呼んだことから、その名前が一気に浸透。ジュエリー業界では、さまざまなカット、カラット、セッティング、貴金属によるテニスブレスレットが作られ、一躍ブームとなりました。

それから40年以上の時を経た今、ジュエリー デザイナーMonica Rich Kosann(モニカ・リッチ・コサン)が、クリス・エバートとコラボした新しいテニスブレスレットが話題となっています。

デザイナーのコサンは、ポートレートの写真家としてキャリアをスタート、ヴィンテージのロケットペンダントのコレクターでもありました。当時ジュエリー市場においてモダンで魅力的なロケットが見つからないことから、それなら自身でロケットを作ろうと決心しジュエリービジネスをスタート。現在彼女は、繊細でエレガントなロケット、チャームをメインにさまざまなコレクションを展開しています。

エバートは、長年の夢であったテニスブレスレットのコラボレーションを実現できるアメリカ人デザイナーを探していて、コサンのジュエリーを見て気に入り、エバートのほうからアプローチしたのだそう。

今回のコレクションは、ホワイトサファイアとロッククリスタルをセッティングしたスターリングシルバーブレスレット5型と、ダイヤモンドをあしらったK 18イエローゴールドとホワイトゴールド8型のラインナップ。コレクションの価格は 750USドル~36,700USドル(日本円で10万~500万円)で、すべてのブレスレットにはデザイナーのイニシャル「MRK」とともに、クリス・エバートのイニシャルである「CE」の刻印がつけられます。またコレクションの中で最も高価な4カラットのダイヤモンドがセットされたブレスレットには、エバートとコサン両者の署名入りのオリジナルの鑑定書が付いていきます。

エバートは「モニカに初めて会ったとき、私は1978年の全米オープンの思い出を話しました。緑のコート、白いライン、滴る汗、そしてダイヤモンドのブレスレット。彼女は耳を傾け、これらすべての瞬間を明確にデザインに取り入れてくれました」と語ります。

コレクションでデザインされたエメラルドとツァボライトは、緑のコートを、ペアシェイプのダイヤモンドとサファイアの雫は滴る汗を表現しているということです。

 また、ブレスレット自体のデザイン (白い天然ダイヤモンド、またはサファイアのライン) は、1978年のあの日のテニスコートの白いラインをイメージしています。

コサンのサイトに見る白いテニスウェアに、何本ものテニスブレスレットを重ねづけしたモデルの手元はとてもスタイリッシュ。

2022年8月17日発表された同コレクションは、現在のところ、コサンの公式サイトとニューヨーク、コロンバスサークルとハドソン・ヤードにあるコサンの2店舗での販売。

繊細で華奢、そしてさりげないデザインは、日本人にもなじみやすそう。日本でも取り扱うお店がでてきてほしいものです。

Top画像出典:www.monicarichkosann.com

手彫りを施した丸い玉や楕円形のパーツをチェーンの間にバランスよく配したブレスレット。イタリア製。¥176,000オンラインショップはこちら。

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