No.175 イギリスで女性の埋葬地から1,300年前の金と宝石のネックレスを発掘。「一生に一度あるかないか」の発見
BJI ブログ No.175
2022年4月イギリス・ノーサンプトンシャー、ハーポールで、約1,300年前にベッド埋葬(故人をベッドに横たえた状態の埋葬方法)によるアングロサクソン人の女性の遺物コレクション、いわゆる「ハーポール・トレジャー」が発見され、イギリス考古学界で大変な話題となりました。それから9か月を経過した2022年12月7日、ロンドン考古学博物館 (Museum of London Archaeology 通称MOLA) の専門チームは、ブログでその宝物の詳細についてあきらかにしました。
発掘されたのは、ローマの金貨と半貴石で作られた30個のペンダントとビーズで飾られたゴールドのネックレス。
中でもセンターに配置された赤いガーネットとゴールドでできた大きな長方形のペンダントトップは、長方形の中央には十字架のデザインが描かれていることから、故人が初期のキリスト教の宗教指導者であった可能性が高いことが推測されます。
また貴金属と石を贅沢に使用していたことから、故人が非常に裕福でもあったことも示唆しています。
以前から女性が埋葬された土地から、同じようなペンダントが付いたネックレスがたくさん見つかっています。
たとえば、1876年に同じノーサンプトンシャー、デスボローで発見された「デスボロー・ネックレス」。現在は大英博物館で見ることができます。
しかし、ハーポール・トレジャーのネックレスほど多くのパーツが揃っているのはとても珍しいそうです。
「このようなものを発見するのは、一生に一度あるかないか!考古学者の夢です」と採掘のリーダー、レベンテ・ベンス・バラーズ氏はガーディアン紙のレポートで述べています。
他にも精巧な銀の十字架が発掘されており、X線分析に続いてマイクロ発掘が行われています。考古学者は、それが彼女の胸に置かれていたのではないかと考えています。
遺体は、歯のエナメル質の破片だけが残っている状態で、彼女が王女だったのか、女子修道院の院長だったのか?詳細はまだ何もわかっていません。
7世紀は英国の多くの地域の人々がキリスト教に改宗し、文化が大きく変化した時期。それ以前は、大がかりな埋葬をされるのは男性だけでしたが、この頃には女性が新しいキリスト教信仰の中で何らかの地位を得ていたことが推察されます。
しかし、多くに人々のルーツが異教であったためか、宝物や品物を埋葬する習慣は、わずか数十年で消滅してしまったのではないかと考えられています。
発掘されたアイテムは現在、MOLAの保存修復家によって科学的に分析され、その品々が生活や、埋葬の儀式でどのように使用されたかの証拠を探しています。MOLAのサイトでは、その情報を引き続き発信していく予定。興味のある方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
Top画像出典 : mola.org.uk
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