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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

NO.286 ダイヤモンド の価格。美しさだけではない、社会情勢や経済と密接な関係がある

Text=Brand Jewelry

ダイヤモンドは、円安、ロシアxウクライナ戦争など、社会情勢に左右されている。

最近、金が1グラム11,000円を超えたというニュースが入ってきました。1998年には一時1,000円を割るほどの低価格でプラチナよりも低かったというのに。買っておけばよかった……と悔やむ方もいらっしゃるのでは。

世間では投資や資産運用といった言葉が飛び交っています。ダイヤモンドも、金やプラチナと同じように取引相場があります。日本ではダイヤモンドが産出されることはなく、100%が輸入品。つまり海外と取引を行うため、為替の影響を大いに受けてしまいます。たとえば円高になると、ダイヤモンドは安く手に入れることができます。一方、円安になった時にはダイヤモンドの値段が高くなります。最近の円安の状況から、今ダイヤモンドを購入すると割高になっています。ただ逆にダイヤモンドを売却する場合は、購入した時よりも高く買い取りしてもらえるという可能性があります。

ダイヤモンドの相場を決める大きな要因のひとつには、デビアス社が関わっています。デビアス社は、世界のダイヤモンド産業界で圧倒的な地位を占めている企業。1881年設立、ダイヤモンドラッシュに沸いていた南アフリカのダイヤモンド鉱山を次々に買収することに成功し、大手ダイヤモンド会社へと成長しました。ダイヤモンドの原石の加工から流通に至る一連の工程をすべて行っており、全盛期には世界の流通量の9割を占めていました(現在でも約5割を占めています)。

ダイヤモンドの「4C」の基準を作り定着させたり、「ダイヤモンドは永遠に」や「婚約指輪は給料の3か月分」といったキャッチコピーでダイヤモンドを日本にも根付かせた企業としても知られています。その後新しい鉱山の発見もあり、以前に比べるとデビアス社の支配や影響力は小さくなっていますが、現在でも世界に流通している宝石の多くをこの会社がコントロールしています。つまりデビアス社が提供しているグレードに応じた指標によって、ダイヤモンドの相場価格が決まるというわけです。

そしてもうひとつ、社会情勢もダイヤモンドの相場に大いに影響しています。2020年~2022年は、コロナウイルスの影響によりダイヤモンドの採掘自体が難しく、ダイヤモンドの価格は一時急落しました。質の高い合成ダイヤモンドが市場に出回り始めていることも、今後の相場に影響を与えていくことになるでしょう。現在ダイヤモンドが高値であるのは、ロシアへの経済制裁も挙げられます。ロシアは世界1位のダイヤモンド産出国であり、世界のダイヤモンド市場の約30%を占めています。ウクライナ侵攻によるロシアからのダイヤモンド入手が困難になり、需要が上昇していることがその理由です。EUでは05カラット以上のロシア産ダイヤモンドの輸入を禁止しています。いまだ終わりの見えないロシア・ウクライナ危機、ダイヤモンドの価格も当面高騰が続くと見られています。

手持ちのダイヤモンド、ひょっとしたら高額で買い取りしてもらえるかしら……と思ったとしても、ちょっと待って!そのダイヤモンド、資産価値としての条件がそろっているでしょうか。ダイヤモンドの資産価値の条件については、当ブログNo.130「ダイヤモンドが資産を守る?」もチェックしてみてください。

画像出展 : BJIコレクション ピンクダイヤモンドリング

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ダイヤモンドの合計0.5ct、トップの直径が約1.3cm。胸元で存在感を放つダイヤモンドネックレスです。写真のピンクゴールドの他に、イエローゴールド、ホワイトゴールドがあります。
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