天然真珠のさまざまな種類
天然真珠のさまざまな種類があります。数が少ないため、店頭に並ぶ前に購入者が決まってしまいます。
コンクパール 炎のような模様が目印
コンクパールは、バミューダ海域やメキシコ湾、カリブ海に生息するピンクガイから採れる真珠です。ピンクガイは巻貝で養殖ができません。見た目はサンゴに似ていますが、コンクパールには火焔模様が見られ、それが目立つものが最上と評価されています。色はピンク、クリーム、白、オレンジなどがあります。
コンク貝とコンクパール 3粒のコンクパールはピンク系でも少しずつ色が違います。白っぽい色もあります。
フェザーパール 鳥の羽のような形の真珠
ウィングパールとも呼ばれるフェザーパールは、鳥の羽の形をした天然淡水真珠です。主にアメリカ・ミシシッピー河地域で採取されるカワシンジュガイ、カワボタンガイの二枚貝で見つかります。貝の内側は白かラベンダーのような色で、真珠は白、ピンク、淡いパープルがよく出ます。
淡い紫色を帯びたフェザーパール。羽のような形が特徴です。
アバロンパール、アワビガイが育む真珠
海の神秘的なレインボーカラーをそのまま貝殻に映したようなアワビガイ。アバロンパールは母貝の色を受け継ぎ、青緑、緑、クリーム、バラ色などさまざまカラーが生まれます。といってもきれいなものが発見されるのは極めてまれ。主にカリフォルニア湾やニュージーランドの海で採れます。
アワビ貝とアバロンパール。
ペルシャパール、真珠の原点ペルシャ湾から
ユネスコの世界遺産のリストにバーレーンの「島の経済を表す真珠産業遺産」が登録されています。かつてペルシャ湾沿岸は真珠採りで栄えていました。わずかですが、今でも天然の真珠が採れます。母貝は日本のアコヤガイの近縁種で、小粒です。
ペルシャパールは白、ゴールド、ピンク色などで小粒の真珠です。
ナチュラルフレッシュウォーターパール、珍しい丸の天然淡水真珠
貝があれば、真珠が育つ可能性はありますが、自然の状態で、丸になる確率は20万個に1個あるかどうか。フラワーモチーフのブローチの中心を飾る真珠は天然淡水真珠で、北米の川で採れたもの。このように丸いものは大変珍しく、めったに出合えません。
上のブローチには珍しい丸い天然淡水真珠が使われています。
ガイヨ、マニア向けのユニークピース
ガイヨパールはタイラギガイ、英語でペンシェルなどと呼ばれる食用の貝です。世界の海に生息し、まれに真珠が見つかります。専門の真珠業者でしか扱っていなく、コレクターズアイテムのひとつでしょう。形は変形、色は茶や紫色っぽいものが多いです。
左はガイヨパールを用いたブローチ。
ジャイアントクラムパール、ハマグリやシャコガイが育つ真珠
食事中にハマグリの貝殻をあけたら真珠が出てきた! そんなことがあったら大変な騒ぎです。食用のハマグリやシャコガイなどからも真珠は見つかります。ハマグリは真珠層を持たない貝なので、きれいな真珠が生まれるというのは不思議です。
ジャイアントクラムパールは大抵白い真珠です。
メロパール、ホタテパール
火焔模様を持つのはメロパール。肌色のようなオレンジ系の真珠で、ベトナム、フィリリピンなど南シナ海沿岸に生息するハルカゼヤシガイで見つかります。茶色っぽい真珠はホタテから生まれた真珠。どんな貝も真珠を作る可能性があることがわかります。
上の茶色っぽい真珠はホタテパール、左のオレンジ色の真珠はメロパール。
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