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NO.323 ダイヤモンド鉱山の開発の裏で語られる、先住民族の苦悩

富を生み出す鉱山の陰には貧困や差別などさまざまな問題が潜んでいます。カナダのダイヤモンド鉱山と原住民との摩擦について海外の記事より抜粋しました。

北極圏に近いカナダ、ノースウェスト準州(NWT)の州都イエローナイフ。9月頃、壮大なオーロラが見られることで世界中から観光客が訪れるこの土地は、ダイヤモンド鉱山群が存在する地域としても知られています。

グラス湖の周囲を取り囲むように、1988年のエカティ鉱山、1993年のダイアヴィク鉱山、1988年のスナップレーク鉱山、そして2016年オープンした世界最大のガーチョ・クエ鉱山の4つのダイヤモンド鉱山があります。

特にエカティ鉱山で産出されるダイヤモンドの量は世界総産出量の4%に相当し、2024年4月、わずか30年でカナダのダイヤモンド産出量は世界第3位となりました。そんな中、注目されているのが、ダイヤモンド鉱山のある地域の先住民族との問題です。

2024年7月7日(日)、イエローナイフで開催されたダイヤモンド母石、キンバーライト地質学に関する国際会議で、あるセッションが実施されました。テーマは「カナダのダイヤモンドの30年に関する先住民族の視点」。

デネ族のジョン・カソリック副首長は、聴衆の前で、現在のダイヤモンド採掘について率直な言葉で話しました。「ダイヤモンド鉱山の開発が進む前、この地域に足を踏み入れることができたのは数千年もの間、ここに暮らして狩猟や釣りを生業としてきた私たち先住民族(デネ族の2分派、トリチョ族、キティクメウォット・イヌイット、北部スレーブ・メティス)だけでした。私たちは、カリブー(トナカイの一種で北米大陸に生息)の群れを狩って日々の糧とし、数百万年もの間生態系のバランスを保ってきました。しかし、デネ族の伝統的な狩猟場の奥深くに巨大なダイヤモンド鉱山が発見された際、私たちになんの断りもなく掘削が行われました。そして開発が始まってからのこの30年間に私たちにとって主要な食料源であるカリブーがいなくなってしまったのです。

ここ30年間、私たち先住民族は何の利益も得られていないのです。私たちの住む地域の道路はいまだ整備されておらず、住まいも以前と全く変わっていません。開発業者の皆さんは何十億ドルも稼いでいるのに、私たちには何の見返りもないのです。今後は、投資利益、ロイヤリティ、合弁事業についてもっと理解を深め、私たちの生活をよりよくしていきたいと考えています」と訴えました。

約100人の業界リーダー、政治家、採鉱技術の専門家を前に、カソリック氏は、エカティ、ダイアヴィック、ガチョークエの3つの現役のダイヤモンド鉱山が、いまだにカリブーの移動ルートを妨害していることにも言及しました。

デネ族は稼働中の3つのダイヤモンド鉱山に最も近いコミュニティの1つで、それぞれの高山とインパクト ベネフィット契約*を締結しています。

SDG’sの考えが浸透しつつありますが、改善されているのはまだ一部に限られているよう。こうした会議を通して、もっと多くのマイノリティの人たちが正当な対価を得られるようになってほしいと思います。

*インパクト ベネフィット契約(Impact Benefit Agreements)。先住民族と採掘会社との間で取り決められる民間契約のこと。採掘会社のプロジェクトの影響を受ける可能性のある先住民族のコミュニティに、利益をもたらすことを目的としている。

当記事は、The Voice of Denendehの記事を翻訳しました。

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