NO.354 クロスモチーフ・ジュエリーの歴史をひもとく
12月のメインイベント、クリスマスにぴったりのクロスモチーフ・ジュエリーの起源と発展を調べてみました。
12月がやってくると、つい意識してしまうのがクリスマス。クリスマスといえば、もともとはキリスト教徒がイエス・キリスト誕生をお祝いする聖なる日。キリスト教のモチーフとして思い浮かぶのはクロス(十字架)です。
クロスモチーフのネックレスは、キリスト教の信仰から誕生したものですが、現在では永遠のファッションアイテムとしても人気があるのはご存じの通り。
キリスト誕生以前から存在したクロスモチーフ
クロスはキリスト教のシンボルというイメージが強いですが、実はその歴史はキリスト教の誕生前にさかのぼるというからびっくり。
世界最古の文字といわれる古代メソポタミア文明のシュメール文字のシンボルだったり、古代エジプトでは、“生命”や“生きること”を意味するアンクという言葉に、頭が輪になった十字の形が使われていたとか。
キリスト教のシンボルとして認知されるようになったのは、キリストがはりつけになった後のローマ帝国の時代からなんです。
当時ローマ帝国の属国であったユダヤにおける処刑方法は、十字架刑。殺した後も死体を城門外にさらすといった残酷さから十字架は忌み嫌われていました。当然キリスト教徒たちは十字架を身に着けることはありませんでした。
ところが、異教徒であったローマ皇帝・コンスタンティヌスが、戦いの前夜夢の中で、軍の紋章に十字架を用いるように神のお告げを受け、その通りにしたところ大勝利を収めました。
こうして東西に分断され統治されていたローマ帝国は統合します。コンスタンティヌスは信仰深い母親の影響もあり、自分の統治時代に十字架刑を廃止、十字架はキリスト教の信徒たちのシンボルとして用いられるようになりました。そしてついにはローマ帝国の国教として認められていくのです。
その後、クロスジュエリーが登場しました。14〜16世紀、ルネサンスの時代に多くの作品が見られます。有名なものには、はりつけになったキリストの像をかたどったゴールドのクロス(イギリス・14世紀)があります。その他、クロスの裏側にクリスタルや金製の蓋がついた小さな空洞があり、その中にキリストに関わる遺物や様々な聖者の遺物が入った「レリカリー・クロス」(古いものではフランス・12世紀)。「メメント・モリ」という「死を忘れてはいけない」というメッセージを込めたクロスモチーフには骸骨の絵が描かれたりしています。
クロスジュエリー、1つとってみても、深い歴史が刻まれています。ファッションとしてのクロスジュエリーを楽しみながら、かつてキリスト教とのつながりがあった時代に想いを馳せてみるのもいいかもしれません。
画像出典 : commons.wikimedia
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