NO.355 トプカプ宮殿の宝物とレース編み「オヤ」に見るトルコの文化と歴史
2024年11月2日(土)〜12月25日(水) 、東京丸の内にある出光美術館では、「トプカプ宮殿博物館・出光美術館所蔵 名宝の競演」が開催されています。
2024年、日本はトルコとの外交関係樹立100周年。1年を通じて様々なイベントや式典が開催されています。2024年11月2日(土)〜12月25日(水) 、東京丸の内にある出光美術館では、「トプカプ宮殿博物館・出光美術館所蔵 名宝の競演」が開催されています。
トプカプ宮殿は、15世紀中頃から19世紀中頃までオスマン帝国の君主(スルタン)が居住した宮殿。宮殿には宝石や貴金属が集められ、オスマン帝国のスルタンの豪勢な生活が繰り広げられていました。
この展示会では、宮殿の日常で使われていた宝飾品やうつわのコーナー、景徳鎮でつくられた宋代の白磁や青磁、元・明代の染付などの陶磁器、日本の有田の古伊万里などが展示されたコーナー、そしてトルコのタイルや陶器の4つに分かれていました。
陶器のコーナーも見応えがありましたが、見たかったのはやはり宝物を扱った一番目のコーナーです。まずは、バラの香水を入れて振りまく道具「バラの水入れ」が目に飛び込んできました。スルタンは食事の前後にバラ水を手や外衣にかけていたのだとか。先端のとがったゴールドの器の表面には、小粒のトルコ石やルビーなどの宝石がちりばめられています。
スルタンがターバンに着ける髪飾り、トルコ石やルビーの入ったソルグチュにも目を奪われました。
金の台座にダイヤモンドの入った贅沢なコーヒーカップ!この器で飲むコーヒー、どんな味がするのでしょう。
七宝焼きで作られたカップのセット。上の蓋の部分にはザクロの形の突起があるのですが、その中にはさらに小粒のダイヤモンド、ルビーが埋め込まれています。
貴金属もゴールドだけではなく、亜鉛を使用したマグカップもあります。金で描かれたチューリップなどに、ダイヤモンド、ルビー、トルコ石、エメラルドなどの宝石がセッティングされ、渋めながらも華やかな印象です。
ガラスかなと思ったら、水晶を掘り出してつくられたマグカップにもびっくり。透明感のある表面には彫刻やルビーやエメラルドがつけられ、職人の高度な技を実感します。
美術鑑賞後に覗いたミュージアムショップでは、トルコの伝統手芸の一つ「オヤ」を発見。トルコの女性たちが着用するスカーフの縁飾りの総称ですが、そのモチーフを使ったネックレスやピアスが販売されていました。ひらひらと軽やかな花モチーフのオヤを使ったロングネックレスやピアスは、最近日本でも注目のアクセサリーアイテム。細やかな糸で作り上げるモチーフの一つ一つに、身に着ける女性達の気持ちを表現しているのだとか。たとえば、唐辛子=機嫌悪い、バラ=花嫁の象徴、ナイチンゲール=花婿の象徴など。ビーズを使ったものもあり、邪視除け、魔除けを表すものもあります。
オヤの起源については今もまだ明らかにはなっていません。トルコ人によると、12世紀頃からトルコ、アナトリアから様々なレース編みがヨーロッパに伝わっていったそう。つまりヨーロッパのレース編みは、トルコの「オヤ」が元になっているということです。
トルコでは、手先が器用なことが良い嫁の条件とされ、オヤなどの手芸は年頃の娘たちが自分をアピールする手段でもありました。現代、都市部ではオヤ編みができない女性も多いですが、地方では今でも夏休みなどに母親や祖母、近所の人からオヤを習う伝統は続いているそう。
日本でもオヤのキットを販売され、ハンドメイドの教室があります。自分で作ってみるのも楽しそうですね。
バロックパールが蜂が止まっている様子を描いた大人可愛いネックレス。上品だけどポップな雰囲気もあるデザイン。蜂は幸運をもたらし、強運になる、災害を防ぐなど意味し、日本でも海外でも人気のモチーフです。スペイン製
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ハートシェイプのパパラチヤサファイアを中心に、両脇にダイヤモンドとピンクサファイアをセットしたフェミニンなデザイン。パパラチヤサファイアは0.4カラットもあり、鮮明なピンク色を楽しめます。
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