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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

No.41 スウェーデンで、トナカイの革を使ったジュエリー二人展

BJI ブログ No.41

スウェーデンの首都ストックホルムから飛行機で1時間あまり、北部にある街ルーレオのノルボッテン博物館、ルーレオシティセンターで、9月26日まで2人の女性アーティストのジュエリーの展示会が開かれています。

彼女たちの名前は、モニカ ブラインド ポープとカリン ロイアンダーソン。モニカは、北西部アッパーソッペロという町に、カリンは南西部のヨーテボリという町に住んでいるのですが、3年前に北欧の先住民族サーミの工芸品を制作するプロジェクトで知り合い、意気投合。それ以来、お互いの工房やワークショップを行き来して、技術やアイデア、素材などを共有しあってきました。

モニカは姉と母から工芸品を学び、スウェーデン北部、ヨクモックのサーミトレーニングセンターで芸術や工芸品に焦点を当てた様々なコースにも参加していて、ドゥオッチ(サーミ族の伝統工芸品)からインスパイアされたシルバーの作品が多く見られます。

今回の展示の中にあるNásti(北部サーミ語で、「星」を意味する言葉)という名前のリング、ブレスレットのセットやブローチは、雪の結晶のようなフォルムが印象的。

カリンは、ヨーテボリ大学のアート&デザインアカデミーで修士号を取得したジュエリーアーティスト。彼女の作品は、繰り返しが多く、小さなパーツを組み合わせて、リズムのような流れを作っているのが特徴。以前は、廃棄されたものやシャンプーのボトル、アイクスクリームの箱、かぎ煙草入れなどプラスチック素材を使ったものが多かったのですが、モニカとのプロジェクトの中で、新しい素材に挑戦しました。トナカイの革のスクラップを花びらのようなネックレスやブローチ、ブレスレットへと変身させています。

北欧ならではのサーミという先住民族の工芸品をテーマにした現地の人が手がけるジュエリー、日本でも見てみたいものですね。

トップ画像:https://norrbottensmuseum.se/en/evenemang/utstaellningar/iigo-lea-eller-hur.aspx


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