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No.54 サザビーズ のオークションで、希少ダイヤモンドをビットコイン1230万ドル(13億5千万円相当)で落札?!

BJI ブログ No.54

ここ数年、現金よりスマートフォンをはじめとした電子マネーの決済が増えてきました。コロナ禍の今、直接お金に触れずに済むことから、さらにその動きが加速してきたように思います。

電子マネーや暗号資産(仮想通貨)といったデジタル通貨の普及が進む中、創業270年以上の歴史を誇るイギリスのオークションハウス、サザビーズでは、101.38カラットの希少なダイヤモンドの支払い方法に、「ビットコイン(以下BTC)とイーサリアム(以下ETH)決済を追加する」と発表、話題となりました。

アメリカCNNによるとこのダイヤモンドは、7月9日に香港で開催のオークションで販売(オンラインにおいては6月25日より入札スタート)されたもので、1230万ドル(概算13億5千万円)に相当するということです。

匿名のプライベートコレクターが落札しましたが、このオークションでどちらの暗号資産が使って支払われたのかは不明で、サザビーズ自体も情報開示を行っていません。

出品されたダイヤモンドは、通称「The Key 10138」と呼ばれ、ペアシェイプカット、Dカラー、フローレスという素晴らしいグレード。現在ロンドン塔に保管され、英国王室の王笏(おうしゃく)に取り付けられている「カリナン I世(Cullinan I)」と同等クラスということもあり、注目を集めていました。また過去にサザビーズで取り扱ったペアシェイプの中でも2番目に大きいものということです。

サザビーズ ジュエリー アジアの副会長 Wenhao Yu(ウェンハオ ユ)氏は、「今回のオークションは、従来の伝統に則ったコレクターだけではなく新しい顧客をも惹きつけ、加えて暗号資産での決済は、デジタル通貨世代にもアピールすることになった」と述べています。

サザビーズは、2021年初頭バンクシーの代表作「 Love is in the Air(愛は空中に)」でもBTCとETHでの決済を受け入れていましたが、落札者が「暗号資産」を使ったかについては明かしていません。

長年の同社のライバル社、クリスティーズにおいても、2021年6月のキース へリングの作品のオークションでBTCとETHの支払いを認めていました。

こちらも実際の支払方法は発表されていませんが、伝統的なオークションの世界においてもデジタル化がここまで進んでいるとは、正直びっくり!

この動き、今後のジュエリー業界にどのような影響を及ぼすのか気になるところです。(C)

出典 https://www.sothebys.com/en/press/sothebys-to-accept-cryptocurrency-for-100-carat-diamond?locale=en

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