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ウエダジュエラー、帝国ホテル・ライト館開業100周年を記念し、当時のブローチを復刻

帝国ホテルアーケードに、1923年から店を構える老舗宝石店のウエダジュエラー。ライト館開業100周年を記念し、当時のアールデコのブローチを、現代の七宝の技術で復刻。

Written by MACHIDA Akemi

トップ画像の左の写真の花モチーフのブローチは、帝国ホテルアーケードに店舗を構えるウエダジュエラーのオリジナルブローチ。オニキス、水晶、めのうを用いたアールデコスタイルが特徴です。100年前ちょうど旧帝国ホテル本館がオープンした頃に作られ、来日したイギリス人が購入し持ち帰り、後に、ロンドンのオークションで見つけ買い戻したものだそうです。

このブローチが作られた1920年代は、ヨーロッパやアメリカを中心に直線的で幾何学的な装飾美術アールデコが大流行。第一次世界大戦が終わり、社会で活躍する女性が増えたのもこの頃。ライフスタイルもファッションも変わり、女性が自らジュエリーを買い求める時代の幕開けでした。

海を渡り、戻ってきた100年前のブローチを忠実に再現

2023年は、近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライト設計による旧帝国ホテル本館がオープンしてから100周年目。ウエダジュエラーでは、ライト館100周年を記念して、かつて海を渡り、戻ってきたブローチを現代の七宝の技術で復刻しました。元のブローチの愛らしさはそのままに、ペンダントとしても使用できます。

ウエダジュエラーが創業以来130年以上も大事にしてきたテーマは、「和と洋の融合」です。この100年前のブローチを復刻するにあたり、オニキスの部分を七宝に変更する以外はオリジナルを忠実に再現しようと目標を掲げたため、作業は難航します。

最も困難だった点は、七宝を均一に、しかも曲面に焼き付けること。土台となる地金との相性や形状に合った厚みなども考えながら、原型段階だけでも4度の修正と七宝焼成の試作を重ね、製品段階でもさらに試作を繰り返し、完成まで約1年。研磨師による彫刻の精度や、背景となる水晶の透け感など細部まで徹底的にこだわり、100年ぶりに蘇りました。

創業から130年以上続き、4世代に継承されている老舗ジュエラー

Brand Story~

ウエダジュエラーは帝国ホテルアーケードの開業と同時に「K.UEDA」として店舗を出店した日本で最も歴史のあるジュエラーです。顧客リストにはマッカーサー一家やマリリン・モンロー、ソフィア・ローレンなど錚々たる人物が名を連ねます。

創業はさらにさかのぼり明治時代の1884年、鹿鳴館で華やかな舞踏会が開かれていた頃のこと。創業者の植田吉五郎は独学で英会話を習得、外国人向けの美術工芸品の店として事業をスタートしました。迎賓館としての役割を担う帝国ホテルに出店したことで、ウエダジュエラーの名前は国内外に幅広く知れ渡ることになります。そして現在、130年以上も4世代に渡り、創業家が引き継いでいる宝石店は世界でも珍しいと言われています。

時代の移り変わりとともに、これまで多様なジュエリーを手掛けきたウエダジュエラーですが、その魅力はヨーロピアンスタイルを取り入れながらも日本の美意識が随所に感じられるデザインと作りです。選りすぐりのダイヤモンドを中心に、良質なパール、希少なカラーストーンなどを用いたデイリーに身につけられるものからハイジュエリーまで豊富に揃えています。

ふだん使いにぴったりで若い世代の感覚に響くような、軽やかでスタイリッシュなジュエリーも多く発表しています。まだ日本にジュエリーデザイナーという職種がない時代から、デザイナーの育成に力を注ぎ、今ではデザイン画のストックが4万点を上回ります。


TOP画像:右/復刻ブローチ(2022 年)Pt・K18WG・七宝・水晶・めのう・オニキス ¥693,000(税込) ウエダジュエラー 左/アールデコブローチ(1923 年)

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