2024年春夏、フランスジュエリーのトレンド。おしゃれで遊び心に溢れている!
Text=Brand Jewelry
普通の日常が戻ってきた今、ファッションにジュエリーに欲しいものがいっぱい。 フランス生まれの最新ジュエリーは、じっと我慢の子だった4年分をリベンジするのにぴったり。元気になれるデザイン、カラーが揃っています。
フランスの時計・宝飾品・テーブルウェア産業の発展を担う業界団体Francéclat(フランセクラ)が、フレンチジュエリーにおける2024春夏シーズンのトレンドを発表しました。フランセクラの目的は、フランスの“アール・ド・ヴィーヴル(Art de Vivre:暮らしのアート)”の象徴であるこれら3つの産業が、フランス国内のみならず世界中で発展し、永続的な成功を収めるよう支援すること。19世紀末から20世紀初頭、日本とフランスは世界に波及した美術様式アール・ヌーヴォーでは互いに影響し合う関係を構築し、同じ頃フランスではジャポニスムが大流行。さらに現代では日本のコミックのマーケットが日本に次いで大きいのがフランスです。芸術や感性において互いに共感をできる関係なのです。
ジュエリーにもデジタル化時代が到来
コロナ前と後で、最も変化したのはデジタルの進歩。自宅にいながら世界中を観光できたり、地球の向こう側の人と会議ができるなど、SF映画の世界がほぼ現実になりつつあります。ジュエリーの分野にもデジタルの多大な影響が見られます。CADや3Dプリンターなどを使い、非常に精密で繊細なジュエリーの製作も可能です。天然石のみならず合成石や新素材を組み合わせた革新的なジュエリーも誕生しています。
フランセクラは2024春夏のジュエリートレンドを、「ILLUSION(イリュージョン)」と表現し、ジュエリーを2つの大きなテーマに分類し紹介しています。
ファンタジックな世界観、DREAM SCAPE
1つ目のテーマは、DREAM SCAPE(ドリーム・スケープ)。植物や花々が幻想的な世界を作り上げている「FLORAL HYBRID(フローラル・ハイブリッド)」と、コンセプチュアルなフォルムで魅せる「CAPSULE(カプセル)」で構成されます。
フランスには日本では知られていない本格的なジュエリーを製作するメゾンがまだまだあります。その1つがMarriuse & Bonnet。宝石業者の家に生まれた2人が意気投合して立ち上げたブランド。フランスの伝統やエスプリを大切にし、ハイジュエリーを手掛けています。「フローラ」のイメージのOstraリングは手元で花が咲き誇り、華麗な雰囲気です。
ゴールドワイヤーにパールを閉じ込めた斬新なアイデアのリングは、フランスのアクセサリーブランドYAY。100EU以下のものが多く、普段使いしたいおしゃれなデザインを展開しています。一方、青とゴールドのボール状のパーツが揺れるピアスはMathon。Lune(月)という名前が付いています。筆者も月のモチーフで、このようなデザインを見るのは初めて。2点とも「カプセル」をイメージさせます。
光で遊ぶOPTICAL LIGHT
2つ目のテーマは、光を主役とした「OPTICAL LIGHT(オプティカル・ライト)」。近未来的なテイストを醸し出す「FLUID PUZZLE(フルイド・パズル)」と、幾何学的要素で新たな視点をもたらす「ANGULAR(アンギュラー)」の2つの流れで展開します。
LA BRUNE & LA BLONDEは、デザイナーVeronique Tournetによるパリっぽい、おしゃれなジュエリー。今のファッションにフィットする軽やかなデザインを展開しています。プチサイズのデザインが多く、可愛いものが好きな女性にマッチします。ARTHUS BERTRANDは1803年創業、6代続くジュエラーです。由緒ある貴金属宝飾商らしく、素晴らしい細工のゴールドジュエリーを製作しています。
「アンギュラー」に選ばれたジュエリーQITTERIは、建築を学んだデザイナーMichel Tortelが手がける現代的なハイジュエリーブランド。彼はいくつものコンテストで賞に輝き、フランスの100人のデザイナーの1人に選ばれています。子供の頃から鉱物が趣味の母と一緒に鉱山などを旅行していた経験から、宝石の品質にも強いこだわりがあります。さらにカラフルな右のリングはMathon。このリングはニューヨークのマンハッタンをイメージし、様々な宝石を組み合わせたシャープなデザインが特徴です。アール・デコの建築が建ち並ぶニューヨークにマッチするジュエリーです。