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欧米の女性たちのハートをとらえた2つの才能


オランダとフランスからショーに参加

デザイナーという仕事が女性に人気のある職業ですが、海外の展示会に出展し、単独で大きなブースを構える人の数は多くはありません。出展するには費用がかかりますし、出店したからといってビジネスに成果が得られるとは限らないからです。ですが、近年チャンスをつかもうと積極的に世界に出ていこうとする傾向はあります。2人の女性デザイナーを紹介します。ヴィチェンツァ・オロにレギュラー参加のTirisi(ティリシ)のCEOナターシャ・ズコウスキーさんはファッションデザイナーから転身しました。アムステルダムに本社を置き、ミラノなどのキャットウォークをチェックし、トレンドファッションに合うジュエリーをデザインしています。旅行が好きな彼女は、旅先で拾い集めたアイデアソースをジュエリーデザインに反映させ、コレクションにはヴェニス、ミラノ、ソウル、コパカーナといった街の名前を付けています。ハイクオリティながらもつけやすく、欧米ばかりでなく中東の女性たちに評判が良く、ドバイにも出展しています。
 リディア・クーテルは、パリ・ヴァンドーム広場に宝石店を構えるオーナーデザイナー。リディアの宝石店は欧米の女性のジャーナリストに特に人気が高く、「夢のような世界」「ジュエリーのディズニーランド」などと言われます。カール・ラガーフェルド、ビヨンセ、カトリーヌ・ドヌーヴなど、ファンは著名でちょっと個性が強い顔ぶれ。リディアはアンティークジュエリーのコレクションをするうちに、1998年からアンティークのパーツや宝石を用いて自分でデザインするようになりました。今では50以上のコレクションを展開しています。新作の「LA VIE EN ROSE」(ラヴィアンローズ)では、ピンクサファイア、モルガナイト、ピンクトルマリン、ルビーなどを多用し、ピンクの世界を打ち出しています。

CEOの ナターシャ・ズコウスキーさん


 

メレダイヤモンドとカラーストーンを組み合わせた、デイリー使いのジュエリーが主流。

左上/ソウルからインスパイアされた「SEOUL FLOWER」。下/エキゾチックなドーハがモデルのリング、「DOHA」。右/ヴェニスの運河を描いたネックレス、「VENICE」。

オーナーデザイナーのリディア・クーテルさん

「LA VIE EN ROSE」の主役はこのバニー。可愛いゴシック系とも言えそうなイメージが女性に人気。


モルガナイト、ピンクサファイア、ローズクォーツなど、ひたすらピンク色の宝石で世界観を構築。リディアはアンティークに詳しく、オリジナルを作る一方で、アンティークも売買している。

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