NO.351 アガ・ハーン王子のエメラルド。クリスティーズ・ジュネーブで55年を経て世界最高額、13億5800万円を樹立!
37カラットのスクエアシェイプのコロンビア産エメラルドブローチが880万ドルで落札されました。
有名な宝石はコレクター、富裕層の手から手へ渡り、世界を回遊します。それは知られざる場所で売買されることもありますが、有名オークション会社に度々登場し、オーナーが変わることもあります。
2024年11月12日、55年ぶりにアガ・ハーン王子のエメラルドがオークションに再登場し、エメラルドにおける最高額880万ドル(13億5800万円)で落札されました。
このエメラルドは、1960年カルティエ・パリでイスラム系の王族サドルッディン・アガ・ハーン王子から注文を受け制作されたもので、K18イエローゴールドとプラチナにセットされた20個のマーキスシェイプのダイヤモンドに取り囲まれています。
アガ・ハーンは、妻ニーナ・ダイアーへの贈り物としてこれを注文し、ダイアーはそれを数々の著名なイベントで身に着けていました。ダイアーは英国社交界の花形でモデルとしても活躍した女性。当ブログNo.335で取り上げた黒猫のブローチの元所有者としても知られています。
1969年のダイアーの死後、アガ・ハーンは彼女が書いた遺言書通りに、エメラルドのブローチをアフリカ、アジア、ヨーロッパの動物福祉活動に役立てるという目的のため、オークションに出品しました。当時のコレクションの目玉であったこのエメラルドはヴァン・クリーフ&アーペルが落札、その後ハリー・ウィンストンの手に渡り、ペンダントとしても着用できるように改作されました。
エメラルドは古代から処理されている
市場に出回っているエメラルドのほとんどは、オイルの含浸処理が行われていると言われていますが、スイスの宝石研究所SSEFの報告書によると、このエメラルドにはクラリティエンハンス(外観の改善のために行われる処理)の痕跡が見られず、並外れた品質と希少性を備えているとのこと。
SSEFのサイトには、エメラルドの亀裂は裸眼でもはっきりと見えるため、透明度を向上させるため、無色や有色オイルによる含浸処理が古代から行われてきたと書かれています。たとえば、古代ローマの博物学者プリニウスの記述やストックホルムパピルス(紀元前400年頃作と推定)には「エメラルドは多くが自然の色を持っているが、薄めていないワインと緑のオイルで改善される」という記述が残っているとか。含侵処理は、オイルのほかにワックス、天然または人工によるものがあり、エメラルドの特徴に応じて適当な充填剤が選ばれています。
「エメラルドの含浸処理は当たり前」とはいえ、含侵剤の種類によってエメラルドの価格は影響され、処理石として扱われます。
今回のオークションの品のようにまったく処理がされておらず、重量が37カラットにもなるものはレア中のレア。日本円にして13億円を超えるエメラルド、どんなものなのか一度見てみたいものですね。
画像出典 : christies.com
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