ROBERT COIN(ロベルト コイン)イタリアンジュエリーを代表するデザイナーズブランド。欧米で最もよく知られるジュエリー界のカリスマ
Written by WATANABE Ikuko
ロベルト コインのジュエリーの裏側には必ずルビーがついている。その理由は?
ロベルト コインは欧米のジュエリー業界でその名を知らないと「潜り」と言われるほど有名なイタリア人ジュエリーデザイナーです。コレクションのバリエーションは豊富で次々に新しいジュエリーを発表しますが、どれも明確なコンセプトとスタイルがあり、一目で「ロベルト コイン」と分かるジュエリーは大人の女性をいろいろなシーンで輝かせてくれます。簡単にいえば、「女の子」のジュエリーでありません。意志を持ち、インデペンデントで、知的で、前向きに生きる大人の女性のためのジュエリーです。
代表でデザイナーのロベルト コインは1977年、ジュエリー製造業としてスタートし多くの企業の製品を作ることで経験を積み、1996年自身のブランドを立ち上げました。100年以上も続くヨーロッパのジュエリーメゾンの中では新しい企業になりますが、その宝飾技術とデザインセンスは業界で一目置かれ、洗練されたデザインのジュエリーは映画やファッションシーンで採用されるようになり知名度を高めていきました。現在は世界60各国で1000店舗以上を構えています。
ブランドジュエリー編集部はこれまでイタリアのジュエリーショーに行くたびにロベルト コインの取材を行ってきました。新作はいつも新鮮な驚きを引き起こし、次に流行りそうなジュエリートレンドを知るきっかけとなります。デイリーに着用できるゴールドジュエリーから無数のカラーストーンやダイヤモンドをちりばめたハイジュエリーまで、斬新さとエレガンスが巧みに調和しています。宝石箱にしまって特別な時だけにつけるジュエリーではなく、ファッションやシーンに合わせてつけたくなるジュエリーです。そしてロベルト コインを身につけると、イタリアの風景や歴史、ライフスタイルが目の前に浮かんできます。
ロベルト コインのジュエリーには、裏側に必ず小さなルビーがセットされています。昔インドで、ルビーが肌に触れると長寿や健康、幸せになれると信じられ、その伝説にロベルト コイン自身が感銘を受け、ルビーをつけるようになったと言います。一歩進んだデザイン性ばかりでなく、お守り的な意味合いをも大切にしている姿勢も人気の秘訣かもしれません。
そんなロベルト コインのイタリア本社より、新年早々、編集部に新作情報が届きましたのでご紹介します。新作のテーマは「アール・デコ」。アール・デコの特徴は幾何学的なシャープなラインとはっきりとしたカラーコントラストですが、その普遍的なイメージをアップデートしたデザインです。タッセルが揺れ動いたり、小さなダイヤモンドがきらめく軽やかな雰囲気は、日本の女性にも似合いそうです。ブラックジェイドとダイヤモンド、マラカイトの緑色とダイヤモンドといったカラーコントラストが、アール・デコを彷彿とさせます。
取材協力:ROBERTO COIN