BJI ブログ

ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

No.63ジュエリーセキュリティのセミナーを開催。ラスベガス のJCKジュエリーショー

BJI ブログ No.63

毎年世界各地で開催されるジュエリー見本市。扱っているものがジュエリーということもあり、セキュリティについては出展業者、バイヤー双方にとって神経を使うもの。会場内には警察官や警備員が常駐していますが、それでも時に不測の事態が起こってしまうことがあります。

8月27日(金)~ 30日(月)ラスベガスで開催された全米最大のジュエリー見本市JCKジュエリーショーでは、29日午前10時~午後1時、初心者向けのセキュリティセミナー「現代の犯罪から店を守る方法」というプログラムが組まれていました。(セミナー料125USドル-=およそ 14,000円)

主催は、JCKショーにも出展している非営利団体 Jewelers Security Alliance(宝飾業者セキュリティ連盟、以下JSA)。1883年に設立され、現在会員は2万人います。

FBIやアメリカの警察部門とも緊密な関係にあり、ジュエリー産業から犯罪を守ることに特化した組織だというのだから、そのスケールの大きさにびっくり。

JKCショーが始まる2~3週間ほど前、カリフォルニアとフロリダで出張中の宝飾セールス業者が窃盗団に宝石を盗まれたことが報じられ、JSAは今後その窃盗団がラスベガスのショーの出展業者やバイヤーをターゲットにするであろうと注意を喚起するEメールを流しました。

またショー期間中における注意点として、JSAから以下の勧告も出されました。

1.出展業者はフェア開催時間中以外は、商品は常に金庫の中に保管しておくこと。

2.出展業者は商品の出し入れ以外は、ショーケースは必ず施錠しておくこと。

3.商品の管理はバイヤーで混雑していてもきちんと行うこと。保管するための人員が足りない場合は、警備員を雇うこと。

4.商談はブース内でのみ行う。プライベートやホテルの部屋やレストラン、公共のスペースでの商談はかなりのリスクを伴うので控える。

5.公共の場では、自分がジュエラーであることを明かさないこと。ショーの会場を後にしたら、ジュエリービジネスの話は控えること。

6.会場を出たら、ショーのバッジは外すこと。またバッジをうっかりごみ箱などに捨てないこと。誰かがそれを使ってショー会場に入場する可能性があるため。

7.ショーやホテルの部屋では、キャリーバッグやノートパソコン、その他貴重品に気を付けること。特にジュエリーに関連するロゴが入ったものは宝飾業者であることがわかり、ターゲットにされる可能性があるので注意。

8.高級宝飾品や時計を身に着ける時は慎重に。ニューヨークやロサンゼルスでは、最近高級品を身に着けた宝飾業者がターゲットになっていて、強奪される事件も起きている。

9.ショー会場から商品を発送する場合は、ショー閉幕前に発送準備をしておくこと。

いずれも基本的なことばかりですが、宝飾業者であることがわからないように慎重に気を付けて行動するというのがいかに大変なことか。

JSAはJCKショーだけではなく、日常的にアメリカ各地で起こっている宝石店でのジュエリーや高級時計の盗難事件についても情報公開し、注意を促しています。

アメリカは貧富の差が激しく、銃社会、犯罪も多いからなのでしょうか、特にこのコロナ禍の中でジュエリーへのセキュリティについてかなり神経質になっていることが読み取れます。


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