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ブランドジュエリーオリジナルの特集記事です。

イタリアの老舗ジュエラー、ブチェラッティ。英国の由緒ある競馬場の公式ジュエリーブランドに指名される

Text=Watanabe Ikuko

20世紀初頭、ミラノで創立したブチェラッティが、風景の美しさでは高評判の英国グッドウッド競馬場の公式ジュエリー メゾンに就任しました。


日本ではあまりピンと来る人が少ないと思いますが、イギリスやフランスをはじめ、世界には紳士淑女の社交場として知られる名門競馬場が多くあります。紳士淑女という言葉は「20世紀的」で、今では通用しない感覚ですが、現代でも例えば、イギリス王室が主宰するロイヤルアスコットでは女性は高さが最低10cm以上ある帽子が必須、スカートは膝丈程度、ストラップのある服はストラップの太さが3cm以上など規定があり、フォーマルなモーニングコートにトップハットと、細かくドレスコードが決まっています。

富裕層も集まるので、ドレスコードに伴い、華やかなジュエリーを目にする機会も多い場所です。ジュエリーブランドにとって、由緒ある競馬場とのコラボレーションは名誉なことであり、マーケティング成果にもつながるでしょう。

17世紀にイギリス貴族であるレノックス家(ダイアナ妃の先祖)が取得した地所を整備して作られたグッドウッド競馬場。イタリアの老舗ジュエリーメゾン、ブチェラッティが歴史あるこの競馬場のオフィシャルジュエリーに就任したことが発表されました。

ブチェラッティの歴史は1919年、ミラノで始まりました。金銀を用いた繊細なレースワーク、耐久性のあるハニカム構造のジュエリーの高度な宝飾技術は追随を許さず、世界中でジュエリーファンや伝統工芸のコレクターに人気があります。ジュエリーのみならず、精巧で気品あるシルバーウェアも必見です。日本国内のブチェラッティのブティックで購入するのも良いですが、ミラノへ行ったら、ヴィア・モンテナポレーネで歴史や豪奢な雰囲気に触れてみることをお勧めします。筆者は行って感動しました。

ブチェラッティは、8月1日〜5日まで開催されたカタール・グッドウッド・フェスティバル期間中の8月3日(木)、レディースデーに行われたブチェラッティ・ハンディキャップ・ステークスと称したタイトルレースのパートナーを務めました。ブチェラッティとグッドウッドのパートナーシップは、自然なつながりによるものです。グッド ウッドが多くの歴史的要素を保全しているのと同様に、ブチェラッティもルネッサンス時代に生まれた技術と 職人技をメゾンの職人が代々守り抜いており、グッドウッドのレースの長い歴史はブチェラッティの100年以上にもわたるヘリテージと呼応しています。

アンドレア・ブチェラッティのデザインによる特注のシルバーのトロフィーは、素晴らしいジュエリーや シルバーウェアとともに8月1日―3日までブチェラッティ・ボックスに展示され、優勝したオーナーに授与されました。優勝した調教師と騎手にはオペラコレクションよりシルバー作品が、優勝馬の馬主には伝統的な フォトフレームが贈られました。


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