No.7 2月20日から、静嘉堂文庫美術館で「岩崎家のお雛さま展」
BJI ブログ No.7
もうすぐ桃の節句。ひな人形を飾り、ちらし寿司を作ったりして、女の子の健やかな成長を願うこのお祭りは、大人になってもワクワクしてしまうもの。
東京・世田谷の閑静な住宅街の中に立つ静嘉堂文庫美術館では、2月20日(土)から3月28日(日)まで「岩崎家のおひな様」が展示されます。
静嘉堂文庫といえば、三菱の創業者、岩崎彌太郎の2代目社長 岩﨑彌之助とその息子で第4代社長である岩﨑小彌太の2人が蒐集した国宝7件、重要文化財84件を含む膨大な書籍や美術品を収蔵した施設として知られています。
今回の展示で注目したいのは、三菱第四代社長、岩﨑小彌太が妻の孝子夫人のためにあつらえたひな人形。江戸の明和年間(1764〜1772)創業の京雛の老舗 丸平大木人形店によるもので、白くつややか、ふっくらとした丸顔の幼児の姿をした内裏雛をはじめ、三人官女や五人囃子を見ていると、その可愛らしさに思わず笑みがこぼれます。また人形の着物や雛道具には岩﨑家の替紋である花菱文が随所に施されており、当時の技術の粋を集めた丁寧で美しい手仕事にもため息。
他にも江戸時代後期(18~19世紀)の立雛や享保雛や、伝尾形光琳「紅白梅図屏風」、金銀薄板を用いた「吉野山蒔絵十種香箱」など、春を感じさせてくれる貴重な美術品が並びます。
小彌太の蒐集品で日本に完品が3点しかない中国、南宋時代(12~3世紀)の国宝「様変天目」茶碗も、今回のおひな様展で展示されます。こちらも必見!(C)
TOP画像:静嘉堂文庫美術館