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10月の誕生石、オパール。色が踊っているかのような、オーストラリア産やメキシコ産のオパールに引き込まれる

Written by MACHIDA Akemi

10月の誕生石、オパール。ピンク、レッド、オレンジ、ブルー、グリーン・・・多彩なカラーミックスが人気の理由。


日本人はオパールを最も好む国民と言われています。オパールの魅力は何と言っても、Play of color、虹色の煌めきにあります。石によって色の組み合わせはいろいろあり、青と緑の2色のもの、青と緑に赤が混ざって3色のもの、虹色すべてが見られるものなど、見ていて飽きないのがオパールです。

バブル景気に沸いた1980年代はダイヤモンドもそうですが、オパールも美しいものが日本に大量に輸入され、大粒のオパールがよく売れた時代でもありました。そして今、再びオパールが人気だそうです。自然が生んだ神秘的な美の宝石。オパールはベーシックな服に映え、マスク姿やWeb会議での顔周りが寂しい時にパッと華やぎをプラスしてくれます。

10月の誕生石でもあるオパールは産地が限られており、国によって種類や色が違います。おもにオーストラリアとメキシコで採れますが、その国の背景や日本にたどり着くまでの長い道のりに思いを馳せれば、オパールにもっと興味が湧いてくるでしょう。

オーストラリアはオパールの世界最大の産地として知られています。ブラックオパール、ボルダーオパール、ホワイトオパールのほとんどがオーストラリアで採掘されています。濃い地色に青、緑、黄、赤など鮮やかなブラックオパールは1902年にオーストラリアの東部ニューサウスウェールズ州、ライトニングリッジで発見され、1970年代には大規模な露天堀りが進められました。

現在も採掘が続くライトニングリッジはシドニーから約770km離れた小さな町。そこでは採掘者が、赤い土が広がる大地の地下10~15mの坑内にもぐって作業をしています。原石が見つかるとオパールカッターの職人の手に渡り、美しく磨かれ、最高級のものはパリのヴァンドーム広場に構える世界トップクラスのジュエリーブランドなどに送られます。

若い世代に人気のなのが、ホワイトオパールです。ミルキーがかった乳白色のもの、白地に何色にもオーロラのようにゆらゆらと輝く美しいホワイトオパールは、荒涼とした沙漠の町、オーストラリアの真ん中あたりに位置するクーバーペディで採れます。

Jewelry by Meira T / THIALH

クーバーペディは地下都市としても知られ、地下にある教会やホテルが有名です。1900年代初頭には、オパールを掘り当てたいと一攫千金を夢見て世界中から人が殺到しましたが、産出が減るにつれ、採掘に関わる人は徐々に減っていったようです。

日本から直行便で13時間かかる遠い国、メキシコで採れるオパールは、地色がオレンジ系のファイアーオパールと、青色系のウォーターオパールが有名です。他には、柑橘類を思わせる黄色や燃え盛る炎のような赤など、さまざまな色のものが産出されます。

近年、エチオピア産のホワイトオパールやウォーターオパールが出回っています。アフリカの東に位置するエチオピアでは、黄、赤、緑、青と虹色がきれいなオパールや、メキシコ産に匹敵するファイアーオパールなども見つかっており新しい採掘場所として注目されています。

どの産地でも言えることですが、オパールを探し出すのは簡単ではありません。採掘できたとしても、選別されてジュエリーとして指輪やネックレスにセットされるオパールはごくわずか。鮮やかな虹色が出る美しいオパールは年々手に入りにくくなっています。

まるで芸術作品のようなオパール。色の数、遊色の出方、透明度、石の形状など、1つとして同じものはありません。そんなオパールは、流行のクラシカルなファッションに映えます。例えば、ベージュ系のトップスには情熱的な赤のファイアーオパールのネックレス、黒ニットには神秘的な青や緑のブラックオパールがぴったり。秋はおしゃれに気合いが入る季節。虹色のオパールとファッションとのコーディネート楽しみませんか?

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*トップ画像:Meira T(ブランドジュエリー ショップで販売)


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