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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

No.149 宝石がちりばめられた森をお散歩しませんか? ニューヨークでアニマルモチーフのジュエリー展

BJI ブログ No.149

9月に入り、日本ではまだまだ暑い日が続いていますが、暦の上では秋。今年も世界各地で展示会シーズンがスタートします。

アメリカ・ニューヨークでは9月19日から10月2日まで、1960~70年前半に活躍したジュエリーデザイナー、David Webb(デビッド・ウェッブ)の旗艦店における初のジュエリー展示会が開催されることとなり、注目されています。

彼の名前は日本ではあまりなじみがありませんが、顧客にはエリザベス・テイラー、ジャクリーン・ケネディ、バーブラ・ストライサンドといった往年のセレブたちが名を連ね、ヘレン・ミレン、ビヨンセもまた彼のジュエリーを身に着けています。

1925年ノースカロライナ州アッシュビルで生まれた彼は、野心家で大都市での生活を夢見ていました。宝石製造業を営む叔父の下での見習いを経て、その後単身ニューヨークへ渡ります。1948年弱冠23歳でマンハッタンにショップをオープンすると、彼の作品はまたたく間に評判を呼びます。ジャックリーン・ケネディ夫人の目にも留まり、1962年には公式の国賓として選ばれるまでになりました。

彼は、ゴージャスなゴールドネックレス、カラフルなソートワール(先端に宝石の飾りがついたロングネックレス)、マルタ十字のブローチ、パールとダイヤモンドを大胆に使ったネックレス、精巧なロッククリスタルのピースなど大ぶりで個性的なジュエリーを生み出してきました。

特に有名になったのが1957年に発表された、独特の彫刻とエナメル加工を施したアニマルブレスレット。シマウマ、キリン、サル、カエルなどをモチーフに、一度見たら忘れられない印象的なデザインは、1964年ファッション界におけるアカデミー賞と称される「コティ アメリカン ファッション批評家賞」を受賞、60年代の終わりごろには、アメリカの上流社会やハリウッドスターたちで身に着けていない人はいないと言われるほどのヒット作となりました。

アニマルモチーフは、リングやブローチなどアイテムも充実していき、公式サイトでは、Kingdom Collection(王国コレクション)として紹介されています。

1975年彼は50歳の若さでこの世を去りますが、その遺志は同社社長、ニーナ・シルバースタインに引き継がれていきます。現在は3代目オーナーとなるマーク・エマニュエルとロバート・サディアンが 40,000点近くの図面とデザインのアーカイブを掘り起こし、ウェッブのオリジナルデザインを忠実に復元、顧客に提案しているということです。

今回の展示会は、「A Walk in the Woods: David Webb’s Artful Animals」(森をお散歩:デビッド・ウェッブのアート感あふれる動物たち)と題し、キングダム コレクションとともに、新作が紹介されることになっています。

会期中は、過去のデザインスケッチ、裏付けとなる歴史的資料、過去と現在について新しい映画2本の上映も用意されているとのこと。デビッド・ウェッブの作品はもちろん、ブランドの歴史もじっくりと体験できるような趣向となっています。

入場無料ですが、事前予約が必要です。

Top画像出典:https://www.davidwebb.com/pages/a-walk-in-the-woods

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ネコのモチーフを施したリング。背景はメノウ。¥140,800オンラインショップはこちら。

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