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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

NO.234  「花郎(ファラン)」(BTSの元祖?!)から紐解く新羅時代の豪華絢爛なジュエリー

40年近く続いている長寿番組「世界ふしぎ発見!」。2023年8月26日の放送では、「世界が熱狂!K-POPのルーツに迫る!」がオンエアされました。韓国内だけではなく、世界中を席巻しているK-POP。そのルーツは6世紀に歌って踊れる美少年たち「花郎」から来ているのではないかという大胆な仮説から、番組が始まりました。

そのテーマと番組冒頭にちらっと出てきた鮮やかなビーズのネックレスが気になり、久しぶりに番組を視聴してみました。

花郎が誕生したのは、朝鮮半島が百済、高句麗、新羅の3つの国に分裂していたころ。日本の4~6世紀の古墳~飛鳥時代にあたります。576年新羅の時の王、真興王(チヌンワン)が、三国統一を目的に国力を高めるための独自のエリート集団養成機関を設立。その中から将来国のリーダーになる人材を育成していたのですが、その若者たちが花郎です。

花郎になるのを許されたのは、貴族階級の15~18歳の男子。武術や儒教や仏教の教育を受け、歌や舞など芸能面にも長けていました。美意識も高く、今でいうファンデーションを使用していたというエピソードにはびっくり。(なるほど、そこがK-POPのルーツと言われる所以なのですね。)

新羅の装飾品にも目を見張るものがありました。当時の都、慶州には花郎結成100年前からの古墳が点在していて、そこから数々の装飾品が出土されています。番組では、現在国立慶州博物館に保管、展示されているものが紹介されているのですが、これがまた豪華。イヤリング、指輪、宝剣、新羅の王が着用したといわれる冠や冠の装飾品、帯、勾玉のついた副葬品、どれもすべてゴールドでできています。当時、朝鮮半島は中国を通じてシルクロードからの交易が盛んな時代でもありました。

番組冒頭で気になっていたネックレスは、赤、青、緑の大粒のビーズを配し、中央の青い珠には女性の顔、カモ、花紋などが描かれています。女性の肌の色が白いことから、西アジアまたはヨーロッパから伝わったものらしく、現在も調査中だとか。

他にも地中海か西アジア原産の角杯、カザフスタン周辺原産の宝剣が紹介されていました。そして、最後に登場したのが古代ローマ時代から伝わった美しい瑠璃のガラスの器。

古代ローマからは、「もの」だけではなく「霊肉一致思想(美しい肉体=美しい心)」という思想も伝えられ、それが花郎の美意識へとつながっていったということです。

現代も、韓国で美容関係に敏感な人が多いのもその思想が受け継がれたものなのかも。

新羅の古墳が作られた時代は、朝鮮半島と日本の交流が盛んな時期でもあり、朝鮮半島からの新しい文化や技術が日本の古墳文化にも影響を与えたと言われています。

この番組を見終わり、慶州への思いが膨らみました。花郎の面影を感じる寺を訪れたり、博物館の宝飾品を鑑賞したり……楽しそう。頭の中は慶州への旅行プランでいっぱいです。

画像出展元 : 新羅の古美術 (韓国国立中央博物館編集)

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