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アンティークコインという資産


西村 直樹さん(ユニバーサルコインズ) インタビュー

『アンティークコインの愛好者は日本では約1万人程度ですが、海外では150万人以上の愛好家がいるコレクターズアイテムです。欧米には数百社の専用のオークション会社が存在し、毎日のように競売が開催されています。20万種類以上あり、世界最古のものには現在のトルコ西部で、紀元前600年前頃に製造されたといわれる「リディア金貨」があります。アンティークコインの魅力は、ジュエリーと同様、歴史の変遷や芸術性です。コインに描写されている国の統治者の肖像画や文様などから時代背景が読み取れます。

ユダヤ民族から連綿と引き継がれて

 そんなコインの世界に惹かれ、会社勤めを辞め、日本では珍しいアンティークコイン専門家として活動しているのが、株式会社ユニバーサルコインの代表 西村直樹さん。ユニバーサルコインズの銀座のギャラリーでは、希少性のあるアンティークコインを展示し、資産運用などのアドバイスを行っています。取材でお会いした西村さんの指には素晴らしい金貨のリングが堂々と存在感を放っていました。
 「このようにジュエリーに改作してしまうと資産価値がなくなるんです。アンティークコインと呼ばれるものは作られてから100年以上経過したもので、国を追われたユダヤ民族の人々が自分たちの資産を守りながら、愛国心で蒐集してきたのが始まりです。価格は安定しており、為替や市場動向の影響はあまり受けません。保有していれば、3〜5パーセントの年率で上がってきます。20年経つと、平均5倍くらいになり、手数料や元本が戻ってきます」と西村さん。
 金貨なので、金のグラム数と同等の価格で取引されるものもありますが、希少性が高ければ、グラム計算をはるかに超える値がつく場合もあります。地金の要素よりも付加価値で査定されるのがアンティークコインです。需要と供給の原則に基づいて価格が決まります。アンティークコイン専用の鑑定会社や世界基準となる価格表もあり、国内でも富裕層に静かに注目されている資産運用です。

資産性を問わないのならば、コインを購入してジュエリーに仕立てることも可能。

銀座ユニバーサルコインギャラリーは古代ローマ帝国を模したインテリアと西村直樹さん。
西村さんの著書『世界の支配者が愛したアンティークコインという価値を探る』(総合法令出版)

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