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NO.383 新教皇レオ14世誕生、初の公開ミサで授与されるフィッシャーマンズ・リングの歴史をたどる

新教皇レオ14世誕生、初の公開ミサで授与されるフィッシャーマンズ・リングの歴史をたどる

13世紀、初代教皇から伝わるフィッシャーマンズ・リング。なぜフィッシャーマン(漁師)なのでしょうか?

カトリック教徒の信者は世界に13億人以上といわれ、キリスト教で最大の教派。世界中の信者が見守る中、2025年5月8日に新しい教皇が決まりました。新教皇となったロバート・プレボスト枢機卿は初のアメリカ人で、レオ14世という称号を選びました。

5月18日にサン・ピエトロ広場の初の公開ミサで、正式に教皇に就任しました。 この時ローマ教皇は、従来の伝統に従って印章指輪、フィッシャーマンズ・リング(漁師の指輪)を授与されました。フィッシャーマンズ・リングは、教皇の右手の薬指にはめられます。その歴史は13世紀に遡ります。カトリックの伝統では、聖ペテロは最初の教皇とみなされていますが、聖人になる前、聖ペトロが漁師であったということから、就任式の際に漁師の指輪が教皇に贈られます。

かつて教皇の指輪は、バチカンの名で文書に署名するための印章として使用されていました。そのため、教皇の死または辞任の際、前教皇の指輪は特別な銀のハンマーで破壊されました。破壊せず、もし指輪が悪人の手に渡れば、文書の偽造に使用される可能性がありました。印章を消すことで、前教皇の権威が継続しないことを表明し、新たな教皇の選出と即位の準備を整える意味が込められていました。

現在では、指輪は公的な印章として使用されません。古い教皇の指輪は破壊せず、単に印章の彫刻に2つの深い切り込みを入れ、バチカンの壁の奥深くに保管されます。フランシスコ前教皇の指輪は、5月6日新教皇が選出される前にバチカンの職員によりノミを使って傷をつける作業が行われました。

オンラインメディア『ナショナル・カトリック・レポーター』によると、控えめな性格で知られるフランシスコ前教皇は、漁師の指輪の素材に従来使用されてきた純金ではなく、銀製に金メッキの指輪をはめていました。この指輪のデザインは、イタリアの著名な金細工師エンリコ・マンフリーニによって、1963年から1978年にかけて在位した教皇パウロ6世(在位1963-1978年)のために製作されたもので、当時は金属に鋳造されていませんでした。その後、ろう型から銀製の指輪が作られ、フランシスコに贈られました。それは、2つの鍵を持つ聖ペテロの姿が刻まれた質素なデザインのフィッシャーマンズ・リングでした。

その前の教皇ベネディクト(在位2005-2013年)の指輪は、ミケランジェロの絵画からインスピレーションを得たもので、リングの最終デザインが決まるまでに、200枚以上のイラストが描かれたそうです。また35グラムの純金から鋳造されました。このリングを作るには、8人の熟練した職人が 1 日15時間、2週間以上かけたといわれます。指輪にはラテン語で「ベネディクトゥス16世」が刻まれ、聖ペテロの像が描かれていました。

レオ新教皇はフランシスコ前教皇の路線を継承するのでは?とささやかれる中で、初演説で「すべての人に平和を」と呼びかけました。彼のフィッシャーマンズ・リングは、どんなデザインになるのでしょうか。

フィッシャーマンズ・リングについては、当ブログNo.148でも紹介しています。

https://www.gemselect.com/other-info/the-ring-of-the-fisherman.phpの記事の抄訳です。


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