No.114 指輪のサイズ直し、依頼する前にチェックしたい3か条
BJI ブログ No.114
2022年3月21日コロナの第6波に対する蔓延防止重点措置期間がようやく解除され、暖かい日も増えてきました。
ちょっと外出したいなと思って、お気に入りの指輪をはめてみようと思ったら「あれ? ちょっときつい。太った?」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ダイエットすれば指も細くなる可能性もありますが、それまで待てない! それなら、いつもはめている指よりもう一回り細い指にはめる場所を変えるとか、右手にしていたものを左手につけ変えるなどしてみたら、意外と新鮮かもしれません。
でもどうしても以前と同じ指にはめたい!という場合は、宝石店に「サイズ直し」に出すという方法もあります。
サイズを大きくする方法としては、指輪の一部をカットして指輪全体を広げ、そこに指輪本体と同じ素材の金属パーツを入れて溶接します。最後に溶接したあと本体とパーツを形を整えて磨き上げます。切るほどではない少しのサイズアップの場合は、指輪を叩いて伸ばすという方法もあります。
ところで、サイズ直しは、宝石店にもっていけば「必ずできる」というわけではありません。できるものとできないものがあるので、以下の点をあらかじめチェックしておくとよいでしょう。
1.素材について
指輪の裏側にある刻印をチェック、以下の金属が打刻されていたらサイズ直し可能です。
プラチナ: Pt950 Pt900 Pt850
ゴールド:K22, K18, K14, K10
シルバー:SV950, SV925
よくアクセサリーに使われているニッケル合金やアルミ、真鍮、銅などは、残念ながらできません。また石だけでできている指輪(たとえば、ヒスイのみで輪状になっているものなど)も不可。
2.デザインについて
基本的には、上記の金属のみでできているものならサイズ直しOK。
宝石が留まっているものは、溶接する場合、宝石がその熱で割れてしまう恐れがあることから、一旦宝石を外したり、覆って保護してから、加工(サイズ直し)に入ります。ただし、輪の全周すべてに宝石が留まっているエターナルリング、宝石が外せないシルバー製のもの、特殊なセッティング、たとえば宝石が丸ごと指輪に包む形で留まっている「ふせこみ」や爪が全く見えないように宝石を留めるミステリーセッティングなどはサイズ直しが難しいです。
3.宝石店を選ぶ
金属のみで全周に彫りが入っているものの彫り模様が一部切れてしまったり、元々あった刻印の文字が消えてしまったり、留めてあった石が割れてしまった……サイズ直しにはそうした心配がつきものです。それを回避するには購入したお店にもっていくのが一番ですが、それが難しい場合は事前に当ブログNo.86を参考に宝石店を選んでみるのも1つの方法。
いずれにせよ、お店の担当者の方に自分の希望をきちんと伝えること、もしそのお店に託すことに不安があったら、また別のお店にも聞いてみるのもいいかもしれません。
大切な指輪のサイズ直し、相手とじっくりとよく打ち合わせをして、納得した上で進めることが成功のカギとなります。
センターにハート型パパラチアサファイアを配したリング。プラチナ台には小さな粒が細かく施されています。ミルグレインと呼ばれ、アンティークジュエリーによく見られる技法です。指のサイズに合わせて製作します。¥148,500
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