Written by Machida Akemi

ニナ リッチの春夏の新作ジュエリーのインスピレーションは、海の神秘。水中の浮遊感や海岸の風景の美しさ、サンセットのグラデーションをドラマティックに表現。

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春は心ウキウキ、おしゃれが一段と楽しくなる時期。ジュエリーも気分が上がるようなお気に入りを合わせたいですよね。

エレガントで女性らしいもの、身につけていると自信が湧いてくるようなものを選びたい。そんな方におすすめしたいのは、クチュールがベースにあるニナ リッチのファインジュエリーです。

年2回発表されるプレタポルテのコレクションから、インスパイアされて作られているニナ リッチのジュエリー。2023春夏の新作のテーマは「TOMORROW’S MERMAID（明日の人魚）」。深海の神秘に着想を得て作られています。

美しい自然に包まれ、夏の最高の遊び場でもある海。朝、昼、夕方と無限に変化する海の景色を身近に感じるような、心を豊かに満たしてくれるコレクションです。

海と言えば、シュノーケルやダイビングなどのマリンスポーツは外せないという人もいるでしょう。「シレーヌ ス-マリーヌ/水中の人魚」は、水面をのぞき込んだ時に感じるぼんやりとした美しい海中世界にフォーカス。花びらのようなオーバルカットをランダムにセットすることで、海の中のゆらゆらとした浮遊感や太陽光の反射する様子を表現しています。

プラチナに1ct以上のダイヤモンドをふんだんにあしらったラグジュアリーなタイプと、ゴールドに色鮮やかなブルートパーズとペリドットを組み合わせたタイプとあり、好きなほうを選べます。

ボリューム感あるブルートパーズの「テーラリング ドゥ プラージュ/ビーチ テーラリング」は、空と海、海と砂浜の境界が交差する、ダイナミックな海岸の景観をイメージして作られています。カット面からキラキラと瑞々しい輝きを放つブルートパーズの美しさと、ニナ リッチらしい曲線的なゴールドのフェミニンなディテールが魅力。ブルートパーズの他にシトリンの展開もあります。

リゾートに行ったら絶対見逃したくないのがサンセットの景色。「パッチワーク アクアティック/水のパッチワーク」は刻々と海の景色がオレンジ色に変化する様子を、オレンジサファイアの5段階のグラデーションで表しています。ゆるやかなカーブとコロンとしたフォルムが特徴で、リング、ネックレスともに重ねづけが楽しめそうです。

90年以上受け継がれている、フェミニンなスタイル

生き残りが難しいとされるファッション業界で、パリを本拠地として90年にも亘りトップクラスの地位を維持しているニナ リッチ。1932年、マリア・ニナ・リッチがパリのキャプシーヌ通りに、49歳の時に最初の店をオープンしたのが始まりです。

オートクチュールは、注文が入ってから作る1点ものの高級服のこと。20世紀初め頃、パリで栄えたオートクチュールですが、上流階級の女性たちにとって自分のサイズにぴったり合う高級服を注文することがステータスでした。職人技が光るオートクチュールは服以上の価値があるとされ、クチュリエが独自性を競い合って発展させてきました。

10代の頃からオートクチュールサロンでお針子として働いていたニナ・リッチは、クチュリエとしての感性や顧客を魅了する才能に優れていました。特に布地の裁断をする時には天性の才能があったようで、デザイン画を描かずに顧客のボディに直接布を当ててカットを施していました。

ドレープやギャザーが入ったドレス、リボンなどを用いたエレガントでフェミニンなニナ リッチの服は、戦後の復興したヨーロッパだけでなく、海を超えヨーロッパに憧れを抱いていたアメリカ人女性にも人気となります。

さらにニナ リッチのブランド名を有名にしたのは香水です。1941年、ニナ・リッチの息子がフレグランス部門を立ち上げ、1946年には初めての香水「クール ジョワ」を発表。その後、日本でも大ヒットとなった「レール デュ タン」が発売され、今でも人気のある香水のひとつとなっています。

1959年にマダム・ニナ・リッチは老齢のため、創作活動から引退。その後は才気溢れる気鋭のデザイナー達に受け継がれ、2022年9月に若手デザイナー、ハリス・リードが新しくクリエイティブ・ディレクターに起用されました。

ハリス・リードのデビュー作となる2023－2024秋冬パリ・コレクションは、ニナ リッチのアーカイブを大事にしながらも、大胆なシルエットのドレスやカラフルな色使いで注目を集めました。

ニナ リッチのジュエリーはパリのアトリエで考えられたコンセプトを、日本の一流のクラフトマンが高品質なジュエリーに仕上げています。厳選されたダイヤモンドやカラーストーンは、熟練の職人によって手作業で1つ1つ丁寧にセッティングされています。

真のエレガンス、女性らしさを追求し続けるニナ リッチ。どこを見ても丁寧、そして本当に良いものを作るといったメゾン創設当時から大事にされてきた考え方が今もジュエリーに息づいています。憧れのオートクチュールに思いを馳せることができるニナ リッチのジュエリー。身につければいつもとは違う特別感に浸れるでしょう。

＊価格はすべて税込。
お問い合わせ：エスジェイ ジュエリー 株式会社
TEL03-3847-9903
https://www.sjj.co.jp/ninaricci/
TOP画像：「シレーヌ ス-マリーヌ/水中の人魚」K18・ペリドット・ブルートパーズ。ネックレス ¥369,600　ピアス ¥334,400(イヤリング¥387,200)  リング ¥422,400 NINA RICCI