インクルージョンも個性。「ソルト&ペッパー」の名が付いたダイヤモンド&サファイア
Written by Brand Jewelry
無色透明であるものが価値が高いといわれるダイヤモンド。でも最近、それを逆手にとってインクルージョン(内包物)を持つグレーがかったダイヤモンドに注目が集まっています。
ダイヤモンドの中の黒や白っぽいインクルージョンの状態がまるで塩とこしょうを散らしたように見えることから、「ソルト&ペッパーダイヤモンド」と呼ばれています。
インクルージョンの入り方によって、ダイヤモンド1つ1つが違った表情を見せてくれます。ほぼあらゆるカットや形状に対応できるので、カスタムデザインのジュエリーとしても魅力があります。
過小評価されてきた内包物が目立つダイヤモンドを、欧米では婚約指輪に選ぶカップルも。欠陥を個性として捉え、相手の欠点をも包んで愛する気持ちの現れ。
無色透明のダイヤモンドに比べ、入手しやすく、最小限の資源で容易に採掘できることから、より持続が可能で、環境に優しく、調達も倫理的に行われています。価格も、一般的なダイヤモンドよりもはるかにお手頃という点も見逃せません。
サファイアのインクルージョンも個性
タイの宝石卸売り業者Navneet Gems & Minerals社は、タンザニア産の「ソルト&ペッパーサファイア」のコレクションを発表しました。サファイアはオーストラリアとスリランカに有名な鉱床がありますが、タンザニア産はヘマタイト鉱物による透明な黒い内包物が特徴です。 色はティールカラー(青緑色)であることが多いようです。現時点では、目視でペッパー内包物が確認できるソルト&ペッパーのティールサファイアは、タンザニア産のみです。カット、カラーも黄色、緑、青緑などさまざまあり、0.5~2カラットを展開しています。
「多様性の時代」といわれる昨今、宝石のそれぞれの特徴に価値を見出す流れが生まれています。
画像出典 : navneetgems.com
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