
NO.394 大河ドラマ「べらぼう」のシーンで知る、日本における琥珀の長い歴史
江戸家老が身につけていた琥珀の腕輪からロシアとの取引の歴史が見えてきます。
琥珀といえば、東欧の宝石というイメージ。当ブログNo.152でも、ポーランドの琥珀について取り上げています。
先日、NHKの大河ドラマ「べらぼう」を見ていたところ、蝦夷地(今の北海道)松前藩藩主の弟で江戸家老を務める松前廣年が、ロシア産の大粒の琥珀の腕飾りをしていたのが目に留まりました。家老という武家の最高位の役職から、かなり高価なものだと思われます。当時、ロシアと琥珀の取引が行われていたと考えられます。
琥珀の産地はロシア、ポーランド、そして近年はドミニカが有名ですが、日本でも琥珀が採掘されていたことはご存じでしょうか。中でも、岩手県久慈市は現在でも国内最大の琥珀の産地として有名です。
琥珀の歴史は古く、なんと旧石器時代にさかのぼります。1998年に、北海道の遺跡から約2万年前の琥珀製小玉が出土。縄文時代には、既に琥珀の流通・交易が広がっていて、各地で装飾品として加工されていたこともわかっています。
古墳時代には、現在の奈良盆地周辺に点在する有力者たちの古墳から、琥珀の勾玉・夷玉(えびすだま)・丸玉などが発見されています。最近になってこの多くが岩手県久慈地方で作られたものであることが解明されました。
室町時代には産業化され、江戸時代には江戸や京都に出荷するほどの規模に成長しました。慶弔19年(1614年)の大坂冬の陣の際、南部利直(南部第27代盛岡藩主)が出陣し、徳川家康の本陣に参上した際、国産の*薫陸(くんろく、南部地方の方言で琥珀のこと)を献上したという記録が残っています。
良品は細工物として高い評価を得る一方、お香、線香、塗料、医薬品などにも用いられていました。現在久慈では琥珀のジュエリー、アクセサリーを制作し、店舗やウェブサイトで販売しています。
国内唯一の琥珀博物館
琥珀に興味を持ったら一度訪れたいのは、久慈市郊外にある国内唯一の琥珀博物館。博物館は、本館と新館の2棟で構成。本館では琥珀の歴史が展示され、新館では琥珀が誕生した太古の昔を疑似体験したり、いろいろな実験を通して琥珀の性質を体感してみたり、また琥珀の美術工芸品を鑑賞できる琥珀ギャラリーなどがあります。
今年の夏休みは、久慈まで足を延ばして、琥珀の世界をのぞいてみるのもいいかもしれません。
*薫陸(くんろく)とは、本来はインドの乾燥高地などに自生するカンラン科植物のボスウェリア・セラータの樹脂が固まって石のようになったもの。黄褐色または暗褐色をしていて、琥珀に似ているが別物。琥珀は、古代の樹木の樹脂が化石となったもので植物性の唯一の宝石。
トップ画像転載:久慈琥珀博物館 https://www.kuji.co.jp

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