No.12 「世界はほしいモノにあふれてる」ジュエリーデザイナー、マロッタ忍
BJI ブログ No.12
毎週木曜午後10時半から放送されているNHK紀行番組「世界はほしいモノにあふれてる」(通称せかほし)をご存知ですか? 2018年4月から放送がスタート、グルメやインテリア、ファッションなどに関わるトップバイヤーに密着、世界中に眠る素敵なモノを紹介してきました。当初は、JUJUと俳優の故三浦春馬さんがMCを担当、毎回のテーマはもちろんのこと2人の息のあったやり取りに、視聴するみんなが癒されてきました。
三浦さん亡き後、俳優の鈴木亮平さんが後任となった今も彼のソフトな語り口と世界遺産検定1級の知識を交えた会話が好評です。
昨年4月には過去に放送された番組から5本をセレクト、「世界はもっとほしいモノにあふれている」という書籍が発刊されました。今年3月3日には書籍第2弾が出ることとなり、6人の旅をクローズアップしています。その中からジュエリーデザイナー、マロッタ忍さんの回を少し覗いてみましょう。
マロッタ忍さんは、大学でグラフィックを学び印刷会社に就職、その後ジュエリーデザイナーの道へ。現在自身のブランド「talkative(トーカティブ)」を手掛けています。
番組では、2019年の夏、新作ジュエリーのための「宝石」を求めて、香港とオーストラリアを旅した模様を取材しています。まずは宝石の集積地、香港に。カメラは、マロッタさんの市場やお店を回る姿をとらえています。香港のファッショニスタとして人気のヴェロニカ・リー(Veronica Li)さんも登場、ジュエリーのおしゃれなつけ方も紹介しています。
次にやってきたのはオーストラリア。彼女のお目当ては、緑色のティールサファイア。他にも2色に分かれたバイカラーサファイア、青緑黄のパーティーカラーサファイア、トルマリン入りのペリドットなど美しいカラーストーンのルースにうっとり。
オーストラリアは、オパールの産地としても有名。年に1度のオパールの祭りでオパールを買い付け、さらに現地でオパール会社を営む蓑田秀一さんに誘われ、オパールの鉱山で実際にオパールの採掘も体験。
書籍では旅の様子を文字で追体験しながら、その舞台裏、バイヤーのお仕事ヒストリーを追加取材。訪れた街やグルメなども掲載しています。
他にもパリ、ジュラを旅する個性的なメガネバイヤー(メガネ専門店代表・岡田哲哉さん)やパリやベツレヘムのアンティークボタンを探す旅(ボタン専門店代表・小坂直子さん)など、興味深いトピックが並んでいます。
ところで、ファンの多い「せかほし」ですが、新型コロナの感染拡大により海外ロケができず、現在は国内ロケや、現地で撮影した映像を編集しながら制作、「いつ収束してロケを再開できるか不透明で、番組のクオリティを保つことができない」ことから、今年の3月いっぱいでレギュラー放送を終了することになりました。とても残念!
コロナが落ち着いたら、ぜひ復活してほしいものです。