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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

No.123 シルバーファインジュエリーが日本では少ないのはなぜ?

BJI ブログ No.123

宝石をセッティングする貴金属の素材というと、思い浮かぶのがK18ゴールドやPt(プラチナ)900。SV(シルバー)も貴金属の1つなのですが、日本ではシルバーに宝石をセッティングしたファインジュエリーはあまり見られませんね。

一方、ヨーロッパのジュエリーショップやジュエリー見本市の会場で展示されているジュエリーを見ると、ダイヤモンドをシルバーの枠にポンっと留めたリングや光沢のあるスターリングシルバーの大ぶりのブローチやバングル、小粒のダイヤモンドをセッティングしたネックレスなどゴールド同様に多く見られ、プラチナはどちらかといえばマイナーな存在。

シルバーは、ヨーロッパの貴族社会においてスプーンやフォークといったカトラリー、トレイ、プレート、ティーポットなど日常アイテムとして古くから使用されていることから、ジュエリーへのなじみも深く、使用頻度が高いのも自然の流れと言えるでしょう。

シルバージュエリーのメリットは、
◎ゴールドやプラチナに比べるとリーズナブルな価格帯であること
◎手頃な価格で手に入るものが多く、ジュエリービギナーや若い人たちのファーストジュエリーになりうる
◎素材が柔らかく加工しやすいため、金やプラチナではできないデザイン展開が可能
◎複雑な細工や凝ったデザインで個性をアピールできる
◎シルバー自体は、他の金属に比べて金属アレルギーを発症しにくい

純銀(SV1000)は柔らかすぎて加工には向きませんが、割り金として銅を5%入れたSV(シルバー)950や銀92.5%、銅を始めとする他の金属7.5%が入ったSV(シルバー)925がジュエリーによく使われます。特に後者(SV925)は、ジュエリーブランドのアクセサリーにも多く使用されます。

ただし、デメリットもあります。
◎黒ずみを防ぐため手入れが必要
シルバーは空気に触れると酸化するという性質があり、黒ずみや変色します。そのためプラチナなどの素材と比べると商品のお手入れする回数は多くなります。アフターケアをしてくれるお店もありますが、基本的には自分でケアする必要があります。

◎サイズ直しが不可の場合もある
シルバーは熱伝導率が高い性質を持っていて、宝石を外すことができないものは、通常の溶接では宝石を傷つける場合があります。

以上のような理由から、日本では宝石がセットされたシルバージュエリーを取り扱うお店が少ないと考えられます。

シルバーの黒ずみや変色を防ぐには、着用後は柔らかい*クロスでこまめに拭くこと。素材がシルバーのみのジュエリーで汚れのひどいものは、液体の*シルバー磨きクリーナーの中に5秒ほど浸しておくときれいになります。その後、水ですすいで、乾いた布でふけばOK。手入れが面倒な人は、ロジウム加工を施してあるものを選べば、黒ずみの心配がありません。

さりげなく優しい光を放つシルバージュエリー、ほんの少しの手間をかけるだけで、深みのあるより一層の輝きを放ってくれます。金やプラチナよりも手頃な価格で高品質なものが手に入るので、選択肢としておすすめです。

TOP画像 https://brandjewelry.shop/category/item/itemgenre/item-brand/makiko-takahashi-collection/

シルバーにプラチナを加え、ダイヤモンドをセットしたネックレス。ロジウム仕上げにより、いつまでも白い輝きが続きます。「デビアスダイヤモンドデザインコンテスト」で4回入賞したデザイナーのカジュアルライン。LINE、ZOOMミーティング、またはリアルでお見せできます。¥121,000オンラインショップはこちら。

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