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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

No.99 ドイツ・ミュンヘンで、川柳とのコラボによる日本人ジュエリーアーティストのグループ展

BJI ブログ No.99

日本国内外で活動しているコンテンポラリージュエリーのアーティスト、石川眞理、 嶺脇美貴子、横内さゆみの3名によるグループ展「Invisible Thread II━インビジブルスレッド(見えない糸)II」が、ドイツ・ミュンヘンにあるバイエルン工芸評議会*で1月21日~2月19日開催しています 。

「インビジブルスレッド(見えない糸)」とは、「ものづくりに従事する全ての作り手たちは、それぞれに別々の場所で活動していながらどこかで繋がっている」という意味合いをもっています。昨年同じ場所で開催予定だったInvisible Thread がコロナ禍の中で残念ながら中止。今年は新たな作品で再登場したため、タイトルも「Invisible Thread II」となっています。

彼女たちはジュエリー、人、自然、日常生活をリサーチ、コンテンポラリージュエリーの観点から共通の興味とユニークな視点を共有することによって作品を創り出していきます。個人的に人と触れ合うことはジュエリーを体験する上で特に重要なのですが、このコロナ禍の中ではむずかしく、新たなコミュニケーション手段を見つける必要がありました。

展覧会の目玉は、彼女たちの作品と40年以上日本で川柳作家として活動している嶺脇 ルイ(嶺脇 美貴子の母)の川柳のコラボレーションです。五七五の3つの部分で構成された俳句に似た音節は、通常に比べると広い範囲のテーマを意味します。アーティストたちは、ルイの川柳に一連の新作で応えました。ルイの言葉は芸術家の手によって比喩的に表現され、言葉の意味はまさにインビジブルスレッド=「見えない糸」となっています。

「パンドラの箱の 魔力につい負ける」には、石川眞理の赤いシルクの鍵の形をしたペンダントヘッド、「伸ばす手に 触れる手がある 温かさ」には、嶺脇美貴子の手の形をしたプラスチックをつないだネックレス、「競い咲く 野心は持たぬ 草の花」には、横内さゆみの色のついた銅のワイヤーを組み合わせたブローチといった具合です。

また今回、川柳の16のキーワード(英語)をもとに小さなリボンのピンを作りました。来場者はピンを自由に受け取り、それらを自分なりに組み合わせることでまた新しい川柳を創り出すことができ、来場者も楽しめる趣向となっています。

*バイエルン工芸評議会(Bayerischer Kunstgewerbeverein、またはBKV)。1851年に設立された現在約450人の会員を擁する現代工芸の振興のための専門家の協会。ARTS + CRAFTSのフォーラムを運営、毎年8つの展示会を開催する「応用美術ギャラリー」とさまざまな現代美術作品を扱うショップで構成されています。 展示会への参加も積極的に行い、若い世代の職人の育成にも力を入れています。2006年からBKV若者のための応用美術賞(BKV-Prize for Young Applied Arts)を設け、年に1回、優れた職人技を持ち創造性の豊かな作品に賞品を授与しています。

プラチナで作られたキュービックは透かし模様になっていて、耳元で軽やかに揺れます。ハイジュエリーを手がけるTATSUJI IKEDA のデイリーユースのコレクション。BJIオンラインショップで販売中。

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