ジュエリーの基本:ジュエリー・メンテナンス

ジュエリーの美しさをキープするにはメンテナンスが必要です。ご自宅でできる簡単なクリーニングを紹介します。

パールのケア

パールは酸に弱く、汗や皮脂が付いたままにしておくと変色などの原因になります。真珠層の一番上の層が酸で溶けると、光沢を失います。お手入れは簡単で、着用後によく拭いてからしまうことを習慣にしてください。保管する時は、防虫剤などがある場所は避けて、またぶつかって傷がつかないようダイヤモンドなど宝石とは別にして収納します。パールは熱に弱いので、美容院でははずしましょう。パールネックレスの糸は消耗します。身につけた時にネックレスが歪んだように感じたら、糸替えの時期と判断できます。2~3年に1度、糸替えをするのが理想的です。

貴金属のケア

貴金属の表面にくすみや汚れが目立ってきたら、中性洗剤をぬるま湯で薄めて、柔らかなブラシなどを使って丁寧に洗います。よくすすいで、柔らかい布で拭きます。その際、流しの排水栓は閉めて、シンクの底から低い位置で洗うと、万が一手から滑り落ちても衝撃が少なくてすみます。その他、表面の細かな傷や変色などは、宝石専門店に相談してみましょう。新品仕上げといったサービスを行っているところもあります。

宝石のケア

普段のお手入れは、着用後メガネふきのような柔らかい布で優しく拭くだけで充分です。宝石の表面に油分が付いていると輝きが落ちますので、ハンドクリームや化粧品が付着しないように注意しましょう。ヘアスプレーや香水はつけてから、最後にジュエリーを着用するようにします。

硬度の低い宝石の注意点

宝石の硬さは「モース硬度」で表されます。1〜10の段階があり、一番硬いダイヤモンドを10とし、ルビー、サファイアが9などと決められています。保管する時は、ジュエリー同士が触れ合って傷がつかないように、仕切りのあるジュエリーボックスか、それぞれ小袋に入れてしまうと安心です。

硬度宝石の種類
10ダイヤモンド
9ルビー、サファイア
8アレキサンドライト、キャッツアイ、スピネル、トパーズなど
7エメラルド、アクアマリン、モルガナイト、トルマリン、ガーネット、アメシスト、シトリン、クオーツなど
6カルセドニー、カーネリアン、ペリドット、クンツァイト、ムーンストーン、ジェード、タンザナイト、マーカサイトなど
5オパール、トルコ石、ジルコン、ヘマタイト、ラピス・ラズリなど
4ラリマー、プラチナなど
3マラカイト、コーラル、琥珀など
2パール、ジェット、シェル、べっ甲、シルバー、ゴールドなど
1柔らかいので宝石となる鉱物はない

水が嫌いな宝石

パール、コーラル、べっ甲は水分に弱いので、水洗いを避けてください。水道水には塩素が含まれているので、変色を起こしやすくなります。オパールやトルコ石など、多孔質な宝石も表面の小さな穴から水分を吸収して、変色する恐れがあります。エメラルドはほとんどがオイル処理を施していますので、水洗いは向きません。

衝撃、落下に注意

宝石は硬いと思われがちですが、落としたり、衝撃が加わると割れる場合があります。地球上で一番硬いダイヤモンドも、一定の角度に力を加えると、ヒビが入ったり、縁の部分が欠けたりします。ダイヤモンド同士を一緒にしまうと、傷が付きます。ダイヤモンドのピアスは、右、左、別々に分けて保管してください。

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