文字通り宝石を留める役割を果たすものだが、ジュエリーのデザインや個性を決定づける重要な部分。石留めには次のようなさまざまな方法がある。
ティファニーセッティング(英:Tiffanysetting)
ティファニー社が開発。6本の爪に1粒石のダイヤモンドを留める方法で、現在のエンゲージリング・セッティングの中で多く見られる石留めの方法の1つ。
パヴェセッティング(仏:Pavé)
パヴェとはフランス語で「石畳」を意味する。その言葉通り、メレダイヤなど小粒の宝石を金属部分が見えないようにびっしり隙間なく敷き詰めるようにして留めている。
テンションセッティング(英:Tensionsetting)
ドイツ、ニーシング社が開発した地金の張力(テンション)を利用してダイヤモンドを留める方法。両脇または上下の地金だけで留めているため、石が宙に浮いているように見える。
レール留め(英:Channelsettingまたは仏:Calibre)
小さくカットした宝石を爪ではなく両側のレール状の台座で留める方法。20世紀に入ってから登場した石留めの技術で、特にアール・デコ期のジュエリーにセットされた宝石によく見られるセッティング。
ミステリーセッティング(英:Mysterysetting)
ヴァン・クリーフ・アーペルが開発した手法。外側からは宝石を留めている金具(爪)が全く見えないため、invisible(見えない)settingとも言われる。
バーセッティング(英:Barsetting)
貴金属製の細いバーの上に、1つ1つの宝石を並べて留める方法。光が入るよう、両サイドには空間があいている。
覆輪留め(英:Bezelsetting)
宝石の外周を地金で覆ってしまう留め方。爪の引っ掛かりがなく、石が外れにくい。カボションカットの宝石を留めるのによく使われる。
埋め込み留め(英:Flushsetting)
リングの表面に開けた小さな穴に小粒の宝石をはめ込む方法で、洋服などに引っかかりにくい。マリッジリングやメンズリングによく見られる。