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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

No.119 アメリカの国民的女優のジュエリーやドレス、世界3カ国で巡回展

BJI ブログ No.119

2022年9月23〜25日、ジュリアンズ・オークションは、カリフォルニア州ビバリーヒルズで「ベティ・ホワイトの生涯とキャリアによる資産」と題したオークションを開催します(オンラインでの参加も可)。

ベティ・ホワイトと言えばアメリカでテレビ放送が始まったころからテレビ業界でキャリアをスタートし、80年もの長きにわたり俳優、コメディアンとしてアメリカの芸能界を牽引してきた人物。2022年1月17日記念すべき100歳の誕生日には大きなイベントが予定されていたのですが、残念ながら2021年大みそかに99歳で亡くなりました。彼女は「メアリー・タイラー・ムーアショー」や「ゴールデン・ガールズ」といったアメリカの人気テレビシリーズに出演し、エミー賞を7回受賞、また全米映画組合における賞を受賞しました。99歳まで現役で働き続け、ホットドッグとフライドポテトが大好きで、生きることにとても前向きなその姿勢は、アメリカの多くの視聴者に親しまれてきました。自然や動物をこよなく愛し、女優業を続けながら様々な支援活動を行っていたことも知られています。

彼女が遺した品々でオークションにかけられるものは、サイン入りの台本、数々の授賞式で着用したドレス、「ゴールデン・ガールズ」のセットのディレクターズチェア、テレビの記念品、そして彼女の大切なジュエリーも数点含まれています。たとえば、1963年3番目の夫であるアレン・ルーデン(1981年死別)と結婚してから彼女が肌身離さず身に着けていたゴールドにダイヤモンドの結婚指輪。風にそよぐ木々のようなデザインの真ん中の部分にぐるりと全周溝を彫り、そこにダイヤモンドを1粒ずつ配した個性的なデザインになっています。一緒に出品される夫ルーデンの溝が入っていないシンプルなゴールドの結婚指輪の裏には結婚式の日付「6-14-63」と「I really do(本当に愛している)」の文字が刻印されています。

オークションの目玉の1つは、ブリリアントカットのダイヤモンドとサファイアがセットされたヴィンテージゴールドのヴァン クリーフ&アーペルのフラワーブローチ。オークション主催者であるジュリアン氏によると「ルーデンからの贈り物ではないかと思われるこのブローチは、2010年以来ベティが写真に撮られる機会があるときによく身に着けていたもの」ということです。

また、ベティがまだキャリアをスタートしたばかりのころに着けていたアダムスのK14ゴールド製の時計。母親のテス・カーティス・ホワイトのイニシャルである「TCW12-25-40」が刻印されていることから、母から譲り受けたものと思われます。

オークションの開催前に巡回展も企画されていて、スケジュールは以下の通り。5月12日から7月4日までチリ・サンティアゴのムーゼオ ドゥ ラ モーダ(Museo de la Moda)、8月1日から9月11日までアイルランド・キルデアのミュージアム オブ スタイル アイコンズ(Museum of Style Icons)、そして9月19日から22日までビバリーヒルズのジュリアンズ。

ベティは、「死ぬことは怖くない」と語っていました。なぜなら「私たちは生きているうちにいろんなことを学ぶけれど、死んだらどうなるのかはわからない。死ねばその謎が解けるじゃない?」

なるほど!彼女の物事を前向きにとらえた発言、元気をもらえますね。

トップ画像:nationaljewelrer.com juliensauction.com

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