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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

NO.301 コスチュームジュエリー展 in 名古屋に行きました!

コスチュームジュエリーの誕生は、女性の社会進出が背景にあります。華やかなジュエリーは、女性の「頑張る気持ち」を反映していたのです。

初夏の太陽にさわやかな風が吹き渡る5月。先週、名古屋で開催のコスチュームジュエリー展に足を運びました。

コスチュームジュエリーといえば、素材に宝石や貴金属ではなく、ガラスや貝、樹脂などを使って制作されるファッションジュエリー。かつて宝飾品は高価な宝石や貴金属で作られた、富裕層の男性が「富」や「権力」を誇示するものであり、妻や娘に買い与え、身に着けさせたものと考えられていました。

20世紀に入ると、男性のお飾りではなく自立を意識し、社会進出へ向かう女性が増えてきました。その時高価なものではなく、入手しやすい素材を使い自由な発想で作られたのがコスチュームジュエリーです。

中でもよく知られているのが、シャネル。本物のパールと模造パールを合わせづけして「私が身に着ければ偽物も本物に見える」と広言していました。シャネルに言わせれば、素材はフェイクでも、そのデザインやスタイルにこそ価値があるということ。

展示品は、小瀧千佐子氏による世界的に希少なコレクションからジュエリー約450点、さらに当時のドレスやファッション雑誌など。

コスチュームジュエリーが誕生したのは、20世紀初頭フランス。その先駆者であるポール・ポワレ制作の夜会用マスクとブレスレットから始まり、シャネル、スキャパレッリが活躍した1920~30年代、ディオール、サンローランへと受け継がれた1950年代、そしてミリアム・ハスケルなどによりアメリカで爆発的に進化した1960年代まで、順を追って展開。どの時代をとっても、遊び心あふれるデザインに心が動かされます。

ダイナミックな作品の中に、小粒ながら存在感があった作品もあります。その1つがアルフレッド・フィリップのダブルクリップと呼ばれるブローチ。1つのブローチのパーツを分解すると、2つのブローチとして楽しめるもの。ほかにも、「人魚と魚」や「男の子と女の子」の対になったクリップブローチも愛らしくて目が離せません。彼はカルティエやヴァン クリーフ&アーペルでデザイナーとして活躍した後、アメリカのコスチュームジュエリーブランド、トリファリに移り人気を博しました。

フランスのリーン・ヴォートランが制作したブロンズの小箱にも目が止まりました。小箱の蓋の9つに仕切られた枠の中に絵と文字が描かれており、それをつなぐと1つの文章になります。他にも謎解きのような絵や文字のある作品があり、思わずその前でじっとたたずんでしまう自分がいます。女優のブリジッド・バルドー、イングリッド・バーグマン、そして歌手のマドンナはリーン・ヴォートランの作品の熱烈なファンなのだとか。

ミュージアムショップでは、作品に関連したグッズとともに、名古屋での美術展限定の宝石箱の缶に入ったスイーツもお目見え。中身は名古屋の人気パティシエによるドラジェ、またはチョコレートにが入っていて、お土産にしても良さそうです。(缶そのものは、ブログNo.47 https://brandjewelry.shop/magazine/blog-47/ でも紹介しています。)

この展示会は巡回展ですでに東京、京都は終了し、6月末まで名古屋、その後は栃木、北海道でも開催予定となっています。本物のジュエリーとは一味違うコスチュームジュエリーの世界、この機会に体験してみては?

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コスチュームジュエリーの女王、ミリアム・ハスケルのヴィンテージネックレスです。ミリアム・ハスケルは1920年代から60年代にかけてニューヨークで活躍したコスチュームジュエリーのデザイナー。これは珍しい樽型のデザインのミリアム・ハスケルのイヤリングです。ネジ式クリップで留めやすく、落ちにくいタイプです。ゴールドのメッキ部分もきれいで、コンディシ
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