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ジュエリーはミュージアムで(ショーメ ミュージアム)


ショーメの歴史はそのままフランスの歴史

 フランスを代表するジュエラー、ショーメの歴史は、マリ・エティエンヌ・ニトが自分の店を構えた時から始まります。彼は王妃マリー・アントワネットのジュエラーであったオベールのもとで修行を終えた、大変優れた職人でした。彼が真の名声を確立するのは、ナポレオンⅠ世から御用達宝石商に指定された1802年です。ナポレオンにとって、宝飾品は政治的な権力を顕示する手段。そこで、ニトはフランスでもっとも美しいと言われるリージェントダイヤモンドをあしらった「統領の剣」をはじめ、「聖なる宝飾品」「帝国の剣」等の豪奢な作品をナポレオンのために製作しました。
また、ナポレオンの最初の妻ジョゼフィーヌには戴冠式のためのティアラをはじめ、ロマンティックで大胆なジュエリーの数々を製作。一方、2番目の妻マリー=ルイーズには、ナポレオンとの結婚式の時に身につけていたような贅を極めたジュエリーを手がけました。ニトの引退後は才能ある職人達の支えにより、ニトの息子へ事業は無事に引き継がれました。1848年にはロンドンにも店を構え、イギリスの貴族達を魅了。やがてヴィクトリア女王の御用達宝石商にもなります。1907年より、ショーメはヴァンドーム広場12番地に店を構えています。本店ブティックの他に、この場所にはショパンの最期の場所としても知られる華麗なル・グラン・サロンとミュージアム、オフィスやアトリエがあります。建物は建築家フランシス=ジョセフ・ベランジェの手によるもので、18世紀の特徴を持ち、宮殿を思わせる豪華さを誇っています。
 

左:ル・グラン・サロン。1927年に歴史的建造物に指定されています。右 :  ミュージアムの入り口には、マリー・ルイーズ皇妃の肖像画が。

2世紀のクリエーションを所蔵するミュージアム

 ル・グラン・サロンに隣接するミュージアムは、世界でも類を見ない素晴らしいジュエリーのミュージアムです。所蔵されているのは、1,000個のティアラ、350個の原型、100,000枚ものデザイン画、すべての受注記録などで、2世紀以上に渡るショーメの歴史でもあります。入り口には、創業者ニトが製作したジュエリー・セットをつけたマリー・ルイーズ皇妃の肖像画が飾られています。ウィンドウには、ナポレオンがマリー・ルイーズに贈ったティアラのレプリカや7個のルビーがついた櫛等、ショーメの栄華の時代を実証する宝飾品の数々が展示されています。
1919年にジョゼフ・ショーメが、ドウドービル公爵夫人に注文を受けたブルボン・パルムのティアラも、ミュージアムの貴重な所蔵品です。このティアラは、ショーメの新しい広告ヴィジュアルに使用され、トップモデルのステラ・テナントの髪を飾りました。また、「シャルルマーニュの王冠」の名が彫り込まれた、ナポレオン皇帝の戴冠式に使用された王冠のデザイン画も、言うまでもなく、貴重な所蔵品です。レディ・マウントバッテン、ロシアのウラディミール大公妃、プリンセス・ユスポフ等、ショーメの有力顧客だった女性達の写真も多く展示されていますが、彼女達のエレガントな姿には目を奪われます。テーブルの上にある顧客名簿には、19世紀に日々受けた注文が記されていて、興味をそそられます。さらに、アーカイブには、36,000枚の写真、80,000枚の原版、34,000枚のガラス版等が所蔵されています。

ミュージアムに展示されたティアラの数々。その数と豪華さに圧倒されます。

右:「ジョゼフィーヌ」クラウンリング。Pt・ダイヤモンド(センターは2.06ct)左:「ジョゼフィーヌ」ティアラ。Pt・ダイヤモンド(参考商品)/ショーメ

TOP画像 : ヴァンドーム広場12番地に建つショーメのサロンは、ルイ14世時代の歴史的建造物でもある。ミュージアムはここに隣接している。

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