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No.184 ティファニー、希少なアーガイル鉱山のピンクダイヤモンドの世界で最後のピースを入手

BJI ブログ No.184

1983年から操業を始めたオーストラリアのアーガイル鉱山が、2020年11月ついに閉山。このニュースが世界に報じられた際、宝飾業界では特に衝撃をもって受け止められました。

アーガイルと言えば良質なピンクダイヤモンドを産出してきたことで知られ、今までに採掘された世界のピンクダイヤモンド全体の90%を占めています。

現在鉱山は埋め立てが行われ、その跡地の再利用と、従業員への就業サポートなどがオーストラリア政府と共に行われています。

2023年1月22日付『ニューヨーク・タイムズ』の記事によると、アーガイルは最後に採掘したピンクダイヤモンドについて、ティファニーに購入の打診。その後、購入したティファニーはこの希少なダイヤモンドピース全35点を「新ティファニー コレクション」として発表しました。

アーガイルが、ジュエラーの名前に因んで名付けたコレクションをキュレーションしたのはこれが初めて。特別なコレクションを任せられるジュエラーとして、ティファニーに白羽の矢が立ったというわけです。

35個のダイヤモンドは、ピンク、ほぼ紫、さらにはダイヤモンドとしては特に珍しい色の赤が1個含まれています。

ティファニーのチーフジェモロジストであるヴィクトリア・レイノルズ氏は、「ピンクダイヤモンドはすでにさまざまなスタイルにカットされており、希少性、美しさなど、すべての条件を満たしています。石のサイズは0.35~1.52カラットで、婚約指輪やソリティアネックレスなどで頻繁に使用されるものよりもかなり小粒です。しかし希少性や美しさがそれに勝っています」と語ります。

ダイヤモンドの購入価格についての質問に対し、ティファニー の社長兼最高経営責任者アンソニー・レドル氏は金額を発表していませんが、「5年先、10年先のことを考えれば、決して高い買い物ではありませんでした。2022年の唯一最大の購入でした」と述べました。

どのようなジュエリーにデザインされるのかまだ決まっていません。それまで、ダイヤモンドはニューヨークの厳選されたクライアントに紹介され、来月にはカタールの首都ドーハで展示されます。

アーガイルダイヤモンド鉱山の閉鎖により、世界がピンクダイヤモンドの主要な供給源を失い、その価格は急騰しました。特に、2022年後半に 11.15 カラットのウィリアムソン・ピンクダイヤモンドが 5,773 万ドルで落札され、オークションの記録を塗り替えました。ティファニーのアーガイルダイヤモンドの新しいコレクションは、伝説的なダイヤモンド鉱山で採掘された、おそらく世界で最後のダイヤモンドになるでしょう。

そうなると、かなりの高額で取引されることは必至。その額、そして購入者が誰になのか、気になるところです。

Top画像出典 :Courtesy of Tiffany & Co.


イエローゴールドをベースにした華やかなデザイン。センターストーンは0.5ctアップ、周囲にダイヤをセットしました。0.5ctというサイズは1ctの半分ですが、身につけると想像以上に大きな印象です。周囲をサテライトのようにダイヤモンドで取り巻いているので、ますます強い輝きを実感できます。鑑定書付き¥198,000オンラインショップはこちら。

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