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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

NO.244 稼働中の日本の金鉱山。日本で唯一、金が採掘される菱刈鉱山の埋蔵量は150トン以上!

NHK総合テレビジョンで毎週木曜夜7時半から放送中の「サラメシ」。俳優の中井貴一さんが軽妙な語り口で、国内外の働く人のお昼ご飯を紹介している番組です。

2023年10月5日の「サラメシ」では、日本の金鉱山で働く人たちを取材していて思わず前のめりに。金鉱山というと、江戸時代に採掘が行われていた佐渡の金山を思い浮かべる人が多いと思います。残念ながら1989年(平成元年)3月にはその役割を終えて、今は史跡となっています。他にも国内には多くの金鉱山がありましたが、次々と閉山。

今回テレビでご紹介されていたのは、鹿児島県伊佐市にある菱刈鉱山。現在、日本で唯一商業規模で操業されている金鉱山です。周囲は、山々が並び住宅が点在、のどかな田園風景が広がっています。

本格的な開発が始まったのは1983年と割と最近のことで、毎年6トンの金を産出しているのだとか。総延長120キロ以上の迷路になっている坑道の中を車で走ること20分、地下340メートルの深さの中、そこには温泉が湧き出ています。まずは温泉水を抜いてポンプでくみ上げる作業を行います。設置したポンプ設備から排出される温泉は毎分約9000リットル。くみ上げた温泉水の一部は、地元の温泉組合に送られて有効活用されています。

金の採掘現場では、発破をかけて金鉱脈を掘り進めていくのですが、どのあたりに鉱脈があるかを見極めるのは、作業者の腕の見せどころ。

発破後に地層の中に白っぽい部分や黒い部分が重なり合った岩層があり、その黒い部分に金が多く含まれています。1トン掘り出して平均わずか20グラムですが、世界的にはトップレベルの含有量だとか(世界平均は約5グラム)。埋蔵量は推定150トン以上と言われ、あと約30年は採掘が可能だそうです。

「サラメシ」では金鉱石の選別を行う作業場も見学。女性スタッフたちの手作業によりレーンを流れていく不要な岩石をさっさと除去していく映像もありました。白いものが入っている岩石は金が含まれている証拠で、金が高騰している現在、少しでも白いものが入っていたら金の抽出用と選択されます。簡単そうに見えるこの作業、岩石相手だから結構な肉体労働。「でも私は体力があるから大丈夫!」と笑いながらお仕事されていました。たくましいですね!

ちなみに、田中貴金属工業の金の店頭小売価格は、9月21日最高値をつけ、10,178円/グラム。10月に入り、やや下がり9,000円台を推移しています。

少し前の記事ですが、2017年10月18日付の『東洋経済』では、2016年の世界の金の産出量について、中国が455トン、オーストラリア270トン、ロシア250トンなどで、日本の6トンはわずか0.2%と報告しています。量は少ないですが、この鉱山の強みは、採掘場所が明確であること。

世界の一部地域では鉱山資源が武装勢力の資金源になっていることもあり、その点では安心です。「コンフリクトフリー」の認証を受けて出荷しているのだとか。ただしこの金鉱山の金の多くは電子機器などの部材向けに出荷されているもので、宝飾品向けのものはほとんどないよう。ちょっと残念ですね。

TOP画像はイメージです。

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オリジナルポーチ。春から初夏にかけて、花々が咲き誇る風景。そこに、ブルートパーズやガーネット、さらに緑色の宝石を羽に散りばめたバタフライ。どこかにジュエリーをアクセントにしているのがこのポーチのデザインの特徴。両面とも同じプリントです。内側は柔らかなポリエステル。コスメ、ハンカチ、アクセサリーなど身の回りのものがたっぷり入り、人に見せたくなるポーチです。日本製。
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