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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

NO.257 ブローチをテーマにした過去と現在の対話展。ゴルトシュミーデハウスで開催中

Text=Brand Jewelry

グリム兄弟誕生の地、メルヘン街道の出発点としても知られる街、ハーナウ。ドイツの高級宝飾品の都市の1つでもあり、金細工の伝統は17世紀初頭にまでさかのぼります。ハーナウの旧市街には、「ゴルトシュミーデハウス(金細工師の家)」と呼ばれる金細工とジュエリーの美術館があり、国内外の展示会やアーティストによるプレゼンテーションなどの企画が精力的に行われています。

2023年11月2日(木)~2024年3月31日(日)は、過去と現在のアーティストたちによる「ブローチ展」を開催しています。ドイツの個人所有のコレクションから約150点あまりの作品を展示。古典主義からヴィクトリア朝時代、ベルエポック、アールヌーヴォー、アールデコ、そして現代に至るまでを網羅し、時代ごとのファッションを考慮し、ブローチの発展について解説しています。

さらにそこに、世界的に宝石彫刻の町と知られるドイツのイダー・オーバーシュタインのトリーア大学宝石・ジュエリーコースの卒業生のジュエリーアーティストたちによる作品も展示。現代のジュエリーアーティストたちは過去の展示品の中から1つを選び、彼らなりの解釈で新しい作品を作り、伝統的な作品と並べて展示し、過去と現在の対比を見せています。

作家の1人エドゥ・タリンは、19世紀初頭のロンドンのジュエリーメーカー、ハウエル・ジェームス & カンパニー製の吊り下げループが付いたブローチを選びました。スペインのバレンシア地方で育ったエデゥは、宝石商の父がバレンシア地方で着用されるジュエリーを製作しているのを見て育ちました。そのジュエリーとは、ロココ後期に流行したジュエリーに非常によく似た華やかな装飾が特徴で、スペイン3大祭りの1つ、ファジャス(火祭り)で着用します。

ハウエル・ジェームス & カンパニーの作品はイエローゴールドにペリドットをセッティングしたもので、中には毛髪が入っています。エドゥは黄色のジャスパーとナイロンの紐を使い、すっきりとしたコンテンポラリージュエリーを作りました。

もう1人の作家、ソニア・ピベルナは、1860年ドイツで製作の磨かれたスチールのブローチに取り組みました。「ダンサーと協力して、自分の体を実験することで新しい形やボリュームを生み出すことができました」と説明するその作品は、K18ゴールドの金線で繊細な動きを表しています。

元は市庁舎だったというかわいらしい木組みでできたゴルトシュミーデハウスで繰り広げられる過去と現代のアーティストたちの競演。どんな作品が展示されているのか、とても気になります。
画像:Howell, James & Co. 1819-1911. Pin jewelry. London, UK. Around 1830.
585/000 yellow gold, peridot stones, hair insert. Photo: Uwe Dettmar
Edu Tarin. Brooch “Joia”. 2023.
Yellow Jasper, nylon. Photo: Nima Ashrafi

TOP画像出展 : https://klimt02.net/

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オリジナルポーチ。春から初夏にかけて、花々が咲き誇る風景。そこに、ブルートパーズやガーネット、さらに緑色の宝石を羽に散りばめたバタフライ。どこかにジュエリーをアクセントにしているのがこのポーチのデザインの特徴。両面とも同じプリントです。内側は柔らかなポリエステル。コスメ、ハンカチ、アクセサリーなど身の回りのものがたっぷり入り、人に見せたくなるポーチです。日本製。
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