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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

NO.258 ビルマ産の最高級ルビーに秘められた永遠のロマンス

Text=Brand Jewelry

歴史を超え輝くジュエリーには、さまざまなストーリーが詰まっています。今回は「妻への永遠の愛の証」を込めたちょっとすてきなルビーのお話。

ルビーと言えば、最近ではタイやモザンビークなどから産出されていますが、価値の高いものはやはりビルマ(現ミャンマー)産。(当ブログNo.92参照)

中でも、アメリカの国立自然史博物館スミソニアンに所蔵されているカルメン・ルシア・ ルビーは、「ピジョンブラッド」という名前にふさわしい、豊かな彩度、そして均質な赤色と並外れた透明度を示す最高級品です。また23.10カラットという大きさは、ファセットルビーとしては最大のものの1つで見る者を圧倒します。

この石は1930年代にビルマの伝説的なモゴック地域で採掘され、何十年もの間ある個人の所有となっていました。2002年、このルビーが市場に出回るかもしれないという情報が広がりました。それは、宝石のコレクターで慈善家のカルメン・ルシア・バックの耳にも入りました。当時癌と闘っていて彼女は購入を夢見て、その写真を熱心に見入っていたそう。しかし残念ながら彼女はそのルビーを見ることなく、2003年に他界します。

核物理学者であり慈善家、そして彼女の夫であるピーター・バック博士は、2004年彼女の思いを受け継ぐことにしました。高齢者や子供たちの慈善事業に熱心だった最愛の妻へのオマージュとして、国立自然史博物館の所蔵となるようルビー購入のための資金提供を申し出たのです。

彼は、国立自然史博物館で展示されることで、一般の人に喜んでもらえることをきっと彼女も望んでいるだろうと考えました。彼女の名前を冠したこのルビーは現在、プラチナ枠で両脇にトリリアントのダイヤモンドがセッティングされたリングに加工され、ホープ・ダイヤモンド、 ドン・ペドロ・アクアマリン、そしてスター・オブ・アジア サファイアとともに、国立自然史博物館のジュエリーギャラリーに展示されています。

彼への妻の愛は、国立自然史博物館の中で永遠に語り継がれることでしょう。

TOP画像出展:naturalhistory.si.edu

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オリジナルポーチ。春から初夏にかけて、花々が咲き誇る風景。そこに、ブルートパーズやガーネット、さらに緑色の宝石を羽に散りばめたバタフライ。どこかにジュエリーをアクセントにしているのがこのポーチのデザインの特徴。両面とも同じプリントです。内側は柔らかなポリエステル。コスメ、ハンカチ、アクセサリーなど身の回りのものがたっぷり入り、人に見せたくなるポーチです。日本製。
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