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No.150 ダイヤモンドの中でも最も希少と言われるレッドダイヤモンドがオークションに登場!

BJI ブログ No.150

ダラスを本拠地とするアメリカ最大のオークションハウス、Heritage Auctions*(ヘリテージ オークション)では、今秋、ラウンドにカットされた1カラットアップのレッドダイヤモンドが出品されることとなり、話題となっています。

 2022年8月30日付アメリカの『ナショナルジュエラー』誌の電子版の記事によると、ダイヤモンドのサイズは、1.21カラットのファンシーオレンジレッドで、落札予想価格は、100,000 ~ 150,000 USドル(日本円で140万~210万円)。

ヘリテージ オークションのファインジュエリー担当、エグゼクティブ ディレクターの Jill Burgum(ジル・バーガム)氏は、 「この宝石は、真の赤として評価されるのに十分な彩度と強度がある数少ないダイヤモンドの1つ。しかも、赤いダイヤモンドがなぜできるのか科学者の間ではいまだに謎のままであり、この石をさらにミステリアスなものにしています」と語っています。

バイオレットのような色と並んでダイヤモンドの最も希少な色合いの 1 つであるレッドダイヤモンド。専門家によると落札価格はかなり低めに見積もられていますが、その理由としては、最も透明度が高いFL(フローレス)から数えて6番目の「I2」(内包物が10倍の倍率で容易に確認でき、透明度や輝きに影響を与える可能性がある)と鑑定されているからではないかということです。

カラーダイヤモンド専門家 Larry West(ラリー・ウェスト)氏は、この石の非常に珍しいところは、「その丸い形」だと説明しています。彼は、『ナショナル ジュエラー』誌に対し「私の知る限り、レッドダイヤモンドでラウンドにカットされたものは3つしかありません」と語っています。

その理由として彼は、「カラーダイヤモンドは、通常、ラウンド ブリリアントカットされることがないのです。ラウンドカットは最高の輝きを与えますが、最も色が落ちやすいため、ダークな色合いのダイヤモンドだけがラウンドカットされます。そのため、ほとんどのピンク、レッド、バイオレットといったカラーダイヤモンドは、ファンシーシェイプにカットされます」と説明しています。

2014年にクリスティーズに出品された1.42 カラットのレッドダイヤモンド(オーバルカット)が、約220万USドル(3,000万円)、2020年にやはりクリスティーズに出品された1.05 カラットの紫がかったレッドダイヤモンド(エメラルドカット)が277万USドル(3,800万円)で落札されただけに、今回も実際の落札価格は、100万USドル以上になるのではないかと期待が集まっています。

また、今回のヘリテージ コレクションでは、2021年に亡くなったダラスの慈善家、Mary Anne Sammons Cree(メアリー・アン・サモンズ・クリー)氏の遺産から125点以上の宝石が出品される予定。収益はすべて慈善団体に寄付されることになっています。

このオークションは、9月29日に開催され、落札者やその価格が気になるところです。

*Heritage Auctionsは、1976年2人のライバルコレクターのパートナーシップにより設立された、テキサス州ダラスを拠点とするアメリカの多国籍オークションハウス。世界で3番目に大きく、米国で設立されたオークションハウスとしては最大の規模を誇っています。

Top画像出典:www.nationaljeweler.com

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