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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

No.193 日本の国石(こくせき)、ご存知ですか?

BJI ブログ No.193

日本の国花といえば「桜」。1週間ほどで満開となり、その後あっという間に散ってしまうにもかかわらず、「菊」と並んで日本の国花となっていることはよく知られていますね。

では、日本の国石(日本を象徴する宝石)ってなんだか知っていますか?

パール?いいえ、ヒスイ なんです。2016年9月に日本鉱物科学会の一般社団法人化記念事業の一環として、日本の国石として認定されました。

縄文時代から宝飾品として扱われてきたことが、決め手となったのだとか。

ヒスイ の産地は、新潟県、鳥取県、兵庫県、岡山県、長崎県、北海道がありますが、特に新潟県の糸魚川市は質・量ともに日本随一として知られています。

当ブログNo.134でも紹介した「ヒスイ海岸」も糸魚川市にあります。

ヒスイ にはジェダイト(硬玉)とネフライト(軟玉)の2種類があり、日本で採掘されるのはジェダイト、ネフライトは主に中国で産出されています。

ジェダイトは緑、ラベンダー、青、黄、赤、白、黒色などのバリエーションがあります。ネフライトが緑色だけです。

かつては両者の硬度や色や靭性などがよく似ているため、両はを同じ「ヒスイ 」として扱われていましたが、近代の科学技術により明確に分けられるようになりました。

宝石市場では「ヒスイ 」と言えばジェダイト。ネフライトはジェダイトに比べて産出量が多く黒い内包物も見られることから、価値は安めです。ただし中国新疆ウィグル自治区ホータン(和田)地域で産出されるネフライトは、希少性が高く、中国国内ではネフライトも人気があります。2008年の北京オリンピックのメダルにも使用されたことから、アジア全体ではさらに人気が高まっているようです。

ネットショッピングで価格の手ごろなものは、ネフライト。またヒスイ と謳いながら、実はヒスイ が産出される場所で採れた別の石であることもあるので、購入は慎重に。

日本では「国石」と言われながら、クラシックな指輪や着物の帯留めといったイメージ。同じグリーンで誕生石も5月のエメラルドに比べて、今一つ知名度が低く、ちょっとさびしいなと感じるのは私だけでしょうか。

ところで、海外にも国石があります。

1.産地であることから
エジプト:ペリドット
イタリア:地中海サンゴ
オーストラリア:オパール
スリランカ:キャッツアイ
ドイツ:アンバー(東部バルト海で産出)
マダガスカル:モルガナイト
ミャンマー:ルビー
ロシア:ガーネット

2.歴史的な観点から
アメリカ:サファイア(鉱物学者クンツが提唱)
イギリス:ダイヤモンド(世界的なダイヤモンドの名品を英国王室が所有)
オランダ:ダイヤモンド(約400年前からダイヤモンドの研磨技術が発達)
スペイン:エメラルド(エメラルドを多く所有していたインカ帝国を征服し、ヨーロッパに流通させた)        
トルコ:トルコ石(イランで産出されていたが、トルコ経由でヨーロッパに持ち込まれた)
フランス:パール(フランスの歴代の王妃がパールを愛した)
興味があったら、他の国も調べてみてください。

トップ画像出典:書籍『誕生石&カラーストーンジュエリー』

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