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No.221宝石学の基礎を作ったスイスの宝石研究所、グベリンが博物館を7月、オープン!

BJI ブログ No.221

1854年スイス、ルツェルンで小さな時計店としてスタートし、現在では多くの高級時計ブランドへの製品供給やスイスと香港の計7箇所にハイジュエリーの店舗を構えるブランド、グベリン。1923年宝石の研究のためのグベリン宝石研究所を設立し、2023年100周年を迎えました。その記念として、この7月に宝石博物館をオープンしました。

グベリン宝石研究所といえば、現在カラーストーン(特にサファイアやルビー)の鑑別を行う世界的に信頼性の高い機関として知られています。研究所がここまで発展できたのは、ひとえにエドゥアルド・ヨーゼフ・グベリン博士(Eduard Josef Gübelin)(1913-2005)の功績が大きいと言えます。彼は、現代宝石学の父の1人として数えられ、特に今まで「きず」としてしか見ていなかった宝石の内包物を研究し、内包物がその石の正体や、本物なのか、どこから来たものなのかを決定するのに大きな役割を果たしていることを発表しました。これは宝石学にとって革命とも言えるもので、現代の石の鑑別の基礎にもなっています。

グベリン博士は石を真に理解するには、その石が採掘された場所を訪れる必要があると言い、石を求めて世界中を旅しました。研究所には商業的に重要なすべての鉱山から採掘された28,000個以上の宝石と、長い間枯渇していた鉱床から産出した宝石が保管されています。

博物館は、研究所の生い立ちから始まり、カラーストーンや業界における透明性を確保するためのブロックチェーンやAIを駆使した宝石分析ツールの開発など、過去から最新の研究まで研究所の100年の技術史をたどります。

展示の目玉は、グベリン博士が旅の途中で見つけ蒐集した石のコレクションの中から選ばれた174個の宝石の展示。近くには彼が旅で得た他の工芸品や楽器も展示されています。

1988年から2007年まで同社を経営していたトーマス・グベリン(Thomas Gübelin) が、グベリンとしてオリジナルの時計とジュエリーコレクションを発表しました。博物館にはそのうちの50点以上の作品が公開されています。

宝石学の専門コースと認定資格を取得するための教育機関グベリン・アカデミーも併設されています。宝石を鑑賞しながらセミナーも受講できる、宝石を学ぶ人にとって素晴らしい環境です。

来場者には、宝石そのものの展示だけではなく、インタラクティブな要素を兼ね備えたマルチメディア・ディスプレイにより、宝石の新たな世界を発見し、楽しみながら知識を深めることができるようになっているとか。

スイスを旅したら、ぜひ訪れたい場所がまた1つ増えました。

公式サイト:www.gubelin-gemmology.com(英語とドイツ語)
*来館には、websiteで事前予約が必要です。
住所:chwanenplatz 7 / Haus zum Stein 6004 Lucerne 
開館時間: 水曜日~ 金曜日: 9 am ~5 pm 、土曜日:10 am~ 5 pm
入館料: 大人(16歳以上)15スイスフラン、 6~15歳までの小人 10スイスフラン  5歳までの幼児:無料

画像出展元 : gubelin-gemmology.com

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ハートシェイプのパパラチアサファイアをセンターに配し、両脇にピンクサファイアとダイヤモンドが連なるリング。BJIのオリジナルリング。
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