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No.72 ダイヤモンドの色は無色透明に価値がある! カラーダイヤモンドの価値は?

BJI ブログ No.72

「宝石」と言えば、「ダイヤモンド」を思い浮かべる方が多いでしょう。通常ダイヤモンドは、無色透明であることが理想とされ、その基準に近づくほど高い価値を持つことになります。ではその色はどのように決定されるのでしょうか。

もっとも一般的なのは、米国宝石学会(通称GIA)が定めたDからZのダイヤモンドカラーグレーディングシステムを基準とし、GIAが定めた条件の下でダイヤモンドをマスターストーンと比較し「どの程度無色なのか」ということを測定して決めたもの。色の違いは、たいへん微妙で素人目にはよくわかりませんが、その違いによってダイヤモンドの質や価格は大きく変わってきます。

日常楽しむカジュアルなダイヤモンドジュエリーにおいてはあまり意識しない「色」ですが、エンゲージリングや高めのものとなると気合が入るはず。

なぜ色の基準はアルファベットのAではなくDから始まるのでしょうか

かつて色の基準には、明確な定義はありませんでした。A、B、Cによる分類、アラビア数字(0、1、2、3)やローマ数字(I、II、III)、「宝石のブルー」、「ブルーホワイト」など曖昧なものでした。そのため、GIAカラースケールの策定者は以前のシステムとは関連のないものを新たに作成したいと考え、Dから始まるグレーディングスケールを考案しました。現在ではそれが一般的に受け入れられるようになったというわけです。

「ダイヤモンドの頭文字がDだから採用された」ものだと以前から思っていたのですが、なるほどそんな意味合いがあったのですね。

ダイヤモンドの中にはイエローやブラウンなど色のついたものでも高額なものがありますが、この価値はいったいどうやって決めているのか?という疑問がわいてきます。基本的にイエローやブラウンは、色の基準としては一番下位の「Z」に当たるわけですが、GIAでは「Z」のマスターストーンよりも色が濃いもの、または、黄色や茶色以外の色をしているものは、ファンシーカラーダイヤモンドと言って区別しています。

ファンシーカラーダイヤモンドの定義は「通常のカラーの範囲外で自然に着色されたダイヤモンド」で、無色以外のあらゆる色があります。通常の無色透明のダイヤモンドは、色が濃いほど価値が下がりますが、ファンシーカラーダイヤモンドは正反対で、色が濃いほど純度に応じて価値が上がります。

一般的にレッド、グリーン、パープル、オレンジが最も希少性が高く、ピンクとブルーがそれに続きます。 イエローやブラウンは、最もよくあるファンシーカラーのため、通常価値はあまり高くありません。

ファンシーカラーダイヤモンドが注目されるようになった背景としては、有名なオークションに出品された時かなりの高額で落札したことも一因となっています。現在、一般公開されている有名なファンシーカラーダイヤモンドには、以下のようなものがあります。

ブルー:ホープダイヤモンド(スミソニアン国立自然史博物館)

イエロー:ティファニーダイヤモンド(ティファニーNY)→注目!2022年2月11日公開される映画「ナイル殺人事件」にも登場します。

グリーン:ドレスデングリーン(ドレスデン城 宝物館 グリーンヴォルト)

ピンク:オルテンシア(ルーブル美術館) 

美しさはもちろん、圧倒される大きさ、素晴らしいカット技術にサイトの画像を見るだけでもため息。いつかは、実物を見に訪れたいものです。

最後に、カラーダイヤモンドについてもう一言。最近黒っぽいブラックダイヤモンドなどが出回っていますが、それは人工的に着色したものでファンシーカラーとは別物です。

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