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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

No.178 3,300 年前の古代エジプトのジュエリー。湿度の高い日本では考えられない保存状態

BJI ブログ No.178

つい最近、エジプトで古代のジュエリーが発掘されたことがエジプト観光古代省から発表されました。しかも推定3,300年以上を経過したものだそう。

当プログNo.175(12月27日配信)で、イギリスの女性の埋葬地で1,300年前のジュエリーが発掘されたニュースを紹介しましたが、それに続く第2弾。

2022年は考古学の発見の当たり年だったのでしょうか。

ジュエリーが発見された場所は、ツタンカーメンの父の先王アクエンアテン(またはアメンホテプ4世、紀元前1362年?~ 紀元前1332年?) が治世していたころに新首都として建設された街、テル・エル・アマルナのネクロポリス(共同埋葬地)。

アクエンアテンは、エジプトの伝統的な多神教の宗教を放棄し、代わりに一神教である太陽の円盤が象徴するアテニズムの崇拝を導入しました。歴史上では「異端の王」として知られています。

テル・エル・アマルナは、彼の治世5年目ごろ(紀元前1346年)に街の建設が始まり、9年目(紀元前1341年)に完成しました。彼の死後、後継者たちは伝統的な神々に戻りアテニズムから距離を置くようになります。そしてテル・エル・アマルナは、ローマ人がナイル川に沿って入ってくるまで廃れてしまいます。そのためか古代エジプトの都市の中でも建物や通りなどの保存状態がよく、歴史の紐を解く重要な遺跡として現在も遺跡調査が行われています。

今回発見されたのは若い女性の遺体で、彼女は花弁の形をしたゴールドのペンダントネックレスと、ゴールドとタルク (ソープストーンという名で流通している鉱物) でできた3つの指輪を身に着けていました。

ジュエリーが発掘された共同墓地は、「紀元前1346年に建てられた第18王朝後期の第10代王アクエンアテンの首都アマルナ市の神聖な埋葬地だった」とエジプト観光考古省は発表しています。

遺跡調査アマルナプロジェクトのアシスタントディレクターでケンブリッジ大学の考古学者アンナ・スティーブンス氏は、アメリカのジュエリー業界誌『ナショナルジュエラー』の取材に、「発掘後も追跡調査を行っており、2023年に暫定報告書を発表する予定です。墓地は女性専用ではなく、乳幼児から高齢者までさまざまな年齢の男女が埋葬されていました。墓地には、単純な竪穴式墓といくつかの大きな縦穴式墓の両方があり、これらの墓は下層階級から中流階級の人によって使用されていたことを示しています」と語っています。

女性の墓で発見された指輪の1つには、妊婦や子供を守る古代エジプトの神ベスをイメージした模様が描かれています。さら別の指輪には、「2つの土地の女性」と書かれた象形文字で飾られています。

今後の調査によってどんなことがわかってくるのか、身に着けていたジュエリーはどんな意味があったのか……気になるところです。

Top画像出典 : nationaljeweler.com


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