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ジュエリーと、ジュエリーにまつわるさまざまなエピソード

No.45 「キモかわいい」ジュエリーがブーム?南欧のギャラリーをチェック

BJI ブログ No.45

夏に向けて、ジュエリーも明るく開放感のある軽やかな色に目が留まります。今回はスペインとポルトガル、2つの南欧から鮮やかで大胆な色遣いが魅力のコンテンポラリージュエリー展をご紹介します。

まずはスペイン、バルセロナのハンナギャラリー。6月16日から7月16日までオランダ出身のBeppe Kessler(ベッペ ケスラー)の個展「Placing the Jewellery into the World(世界の中にジュエリーを置いてみたら)」が開かれています。
https://hannahgallerybarcelona.net/

ころんと丸みを帯びたビー玉のような真っ赤なアクリル素材に、アルパカや布を組み合わせた『Encounter 8(エンカウンター:出会い)』というタイトルのブローチに注目。テキスタイルを勉強した後、ジュエリー制作へと活動の場を広げていった彼女にとって、ジュエリーにテキスタイルを取り入れるのはとても自然なことのようです。

また鉄とニスを塗ったバルサ材を組み合わせた波のような形のブローチや、ころころとしたアラバスター(雪花石膏)とゴールドを組み合わせたネックレスも硬い材質を使いながら、柔らかで温かみを感じさせてくれます。

アーティストとして40年以上ものキャリアを持つベッペ。その活動はオランダだけにとどまらず、ドイツ、スウェーデン、ポルトガル、アメリカ、タイなど海外の美術館やギャラリーにも及んでいます。

二つ目は、ポルトガル リスボンにあるテレザ セアブラのギャラリー。6月19日から7月29日までAndrea Wippermann(アンドレア ウィペルマン)とMärta Mattsson(マルタ マトソン)の2人展*「Curiosity-killed-the cricket(好奇心はコオロギを殺す<身を亡ぼす>)」が開催されています。アンドレアは、ドイツ出身。自然、特に庭や昆虫をテーマにしたジュエリーを多く手掛けています。
https://www.marzee.nl/andrea-wippermann/
https://siennapatti.com/project/marta-mattsson/

今回出品された作品の中では周囲を黒で囲まれた中にゴールドの花が咲く”Bloom on Black”というブローチやグリーンの円のパーツを幾重にも組み合わせた”Garden – The Night II”という名の 大ぶりのネックレスが印象的です。

スウェーデン出身のマルタは、本国のデザインスクールのほかに、日本のヒコみづのジュエリーカレッジ、ロンドンのロイヤルカレッジでデザインを勉強しました。

「大人のためより子供のためのジュエリーを作るほうが性に合っているんじゃないか」と言われたことをきっかけに、自身の子供時代、昆虫とよく遊んだ経験から発想を得たジュエリーを制作しています。彼女が作るジュエリーは昆虫をモチーフにしているものが多く、東京に住むジュエリー仲間から「キモカワイイ」と言われているそう。

今回出品している蛾やカブトムシ、クワガタ?らしきブローチはとってもリアルでありながら、ユーモラス。日本人には昆虫をモチーフにしたものはなかなか難しいと思うのですが、ちょっと漫画チックな表情がご愛嬌です。

*Curiosity-killed-the cricket→イギリスのことわざCuriosity killed the cat 「好奇心は身を滅ぼす」をもじったものと思われます。 (C)

メンバーの方には一足先にお得情報をお知らせします。会員登録はこちから:
https://brandjewelry.shop/usces-member/?usces_page=newmember

トップ画像:Beppe Kessler


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